【MLB】田中将大の退団が「最大の失敗」 ヤンキース12年連続V逸、NYメディアがGMを猛批判
ワイルドカードゲームではレッドソックスに2-6で敗れる
メジャー最多となる27度の世界一を誇る名門ヤンキースが苦しんでいる。ア・リーグのワイルドカードゲームではレッドソックスに2-6で敗れ、2009年以来となるワールドシリーズ制覇は届かず12連続V逸となった。地元メディアは「最大の失敗はマサヒロ・タナカを引き止めなかったこと」と、指摘している。
常勝軍団に陰りが見え始めている。ニュージャージー州最大のメディア「NJ.com」は今季のヤンキースの敗因を分析し、失策数が目立つ守備や補強策が失敗に終わったことを指摘。その中で16勝を挙げ最多勝に輝いた剛腕コールに「彼はヤンキースの投手の中でベストだが、正真正銘のエースではない」と苦言を呈した。
一発勝負のワイルドカードゲームでは3回途中3失点でKOされるなど、勝負弱さを露呈したコール。記事では「今季大一番の試合でヤンキースを失望させた」とし、19年オフに9年3億2400万ドル(約356億円)の大型契約を結んだことに言及した上で、「そうした目的はこういった試合に勝つためであって、全国放送の舞台でチームに恥をかかせるためではない」と厳しい論調で批判した。
批判の矛先はシーズンの補強を一任されているキャッシュマンGMにも向かい、「マサヒロ・タナカを引き止めなかったことだ。あの日本人右腕は若くして衰えを見せていたかもしれないが、利口でタフな選手だった。何よりもまず、彼ならコールにかかるプレッシャーを和らげていたことだろう」と、田中将大投手の引き留めに失敗したことが敗退の要因だったことを伝えていた。
ヤンキースでは通算78勝46敗、防御率3.74と先発ローテを守り、ポストシーズンでも抜群の安定感を誇った田中は今季から再び日本でプレー。ここまで20試合に登板し4勝7敗と負けが先行しているが防御率2.91の成績を残している。
「ヤンキースの他の投手たちが、タナカからどれ程学ぶことができたのかをキャッシュマンは理解していたのだろうか。彼は(打たれても)全く動揺した様子はなかった」
再契約に至らず日本復帰を選んだ田中。ヤンキースが逃した魚は大きかったようだ。(Full-Count編集部)