学歴マウンティングをしてくる同僚にはどう対処したらいいのでしょうか?(写真:amadank/PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

安井さんの出された本『「学歴なんて関係ない」はやっぱり正しい』や『非学歴エリート』の愛読者です。愛読するだけでなく、実際に行動にも移しており、同じく中堅どころの大学出身ではあるもののトップ校出身者が中心の企業でトップレベルに昇進を果たしています。

今回の相談は、ことあるごとに「●●大学(私の出身校)出にしちゃすごいね」とか「うちのOBネットワークで」とか、何かにつけて学歴マウンティングをしてくる人への対処法です。自分自身安井さんを見習ってそんなこと関係ないとばかりに奮闘していますが、周りにはどうもそれが気に食わないのか何なのか、何かにつけて上から目線で会話をしたがる連中がおり、正直面倒くさいです。大人の対処法を教えてください。

会社員 奮闘中の男子

嫉妬する側の心の問題

相手の土俵に乗らずに無視することでいいでしょう。いい歳をした社会人が学歴のことを持ち出すのは、現状に満足していない証拠です。現時点で仕事において満足のいく結果が出せていない、人事上の評価が芳しくない、思い描いていたキャリアパスを歩めていない、同期と比べて焦る、等々。


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いずれにしても、現時点における勝負に負けていると自分自身で意識的に、または無意識のうちに感じてしまっているがゆえに、過去の栄光である学歴を持ち出すのです。自分自身が誇れるものの対象が現時点の自分や実績ではなく、過去の自分であり過去の実績である、ということです。

つまりはそういった行動の背景にあるのはそのご本人自身の問題である、ということです。

であるがゆえに、そういった行動に対して奮闘中の男子さんが何かを変えれば状況がよくなる、ということではないということです。

学歴の話だけではなく、およそどんな嫉妬の感情にせよ、嫉妬される側が何かをしたところで状況は改善しません。なぜならば、嫉妬する側の心の問題だからです。

完璧にそういった問題を解決しようとしたら、嫉妬している本人が頑張って現時点において結果を出し、自分が満足する状況を創り出すこと以外にはありえません。

嫉妬する分野や学歴であれ、仕事であれ、プライベートであれ、嫉妬する本人が何かしらの分野において自分が現時点で満足していないと認識しているがゆえに嫉妬という感情は持ち上がるものです。そしてその分野において自分よりも優れている、うまくいっていると思ってしまう相手にそういった感情をぶつけるわけです。

ですから、根本をつきつめると嫉妬する本人の努力不足であり、才能不足であり、工夫不足なのです。したがって、そのようなケースにおいては嫉妬される側が何かしらするものでも、できるものでもありませんから、結論としては冒頭のとおり「放っておく」に限るのです。

目線を仕事に合わせるのか、学歴に合わせるのか

今回のケースにおいても、奮闘中の男子さんの目線は現時点や将来である一方で、相手の方たちの目線は過去なのです。奮闘中の男子さんは現時点で戦って実績を出している一方で、相手の方たちは現時点において実績を出せない焦りを過去の土俵を持ち出して埋め合わせようとしているのです。

その違いが目線を仕事に合わせるのか、それとも学歴に合わせるのか、の違いとなって現れているのです。

そもそも論として異なる土俵であり、異なる価値観ですから、そこに奮闘中の男子さんが意識や目線を合わせる必要はありません。

拙著『「学歴なんて関係ない」はやっぱり正しい』にも書きましたが、評価というものは他人がするものかもしれませんが、人生において成功しているか否かは自分自身が決めるものなのです。

奮闘中の男子さんはご自身が重要と考える現時点および将来において、ご自身の考える成功に向かって邁進すればいいのです。周りの評価や価値観に合わせて悩む必要はありません。今を生きる、自分自身の人生を生きる。それでいいのです。

何か対処をしなければ、と思う気持ちもわからなくはありませんが、そのような理由から奮闘中の男子さんが何かアクションを起こすことで具体的な状況の改善にはつながりませんから、やはり無視するのがいちばんなのです。

「そうか、自分も嫉妬されるくらい実績を出したのか。もっと頑張ろう」程度でいいのです。

人生嫉妬するよりも嫉妬される側に立ったほうがいいですよ。そのほうがより健全で、他人に対してもおおらかに接することができますし、何よりも嫉妬という感情を持たない、ということは異なる他人の生き方や価値観を認める心を持っている、ということです。

多様性で成り立つのがこの社会ですから、ぜひそういった心持ちで自分自身の人生を歩んでください。

奮闘中の男子さんが、周囲の言動に振り回されず、大人として自分の信じる人生の成功に向かって着実に歩まれるであろうことを応援しております。