横断歩道の位置が正確に記されたGoogle Map

米Googleは、同社が提供しているマップアプリGoogle Mapの最新アップデートを発表した。

今回の改良には複数のAIが使われている。

都市の詳細地図については、AIがひとつの都市について衛星画像から得た情報を正確に地図に落とし込んでいる。

例えば、サンフランシスコの横断歩道の表示は実際の道路にペイントされているように、地図でもゼブラ模様が記されている。

これまでのAIの作業は、何百万枚ものストリートビュー、衛星写真、航空写真の中から、機械学習モデルを使い、道路、住所、建物などの特徴を1つずつ識別して地図に落とし込んでいた。

しかし、その作業方法では世界各国の地域ごとの特色には対応できなかった。

そこで、新しいAIでは膨大な数のAIを用意して、1つのシーン内のすべてのオブジェクトを一度に識別するようにした。

これにより、各都市の特徴を抑えつつ、精度を落とさずに広範囲に及ぶ都市の特徴を一度に検出・分類し、1つの都市の地図をこれまで以上に高速に作成できるようになった。

また、特定の都市で学習させたAIは都市デザインが似ている都市同士で活用ができる。

例えば、アトランタとホーチミン、マドリッドとダラスなど、歩道、縁石、信号機などのデザインが似ていれば、AIの精度はさらに高められる。

また、ルート検索では車で移動する際のブレーキについての改良を実施。

スマホでGoogle Mapを見ながら移動している人のデータを活用し、どこで急ブレーキが踏まれたかをデータ化し、工事や太陽光が眩しい時間などを把握し、ルート検索でそのような場所を避けることにより、世界中で年間に1億回以上の急ブレーキを減らせるとしている。

発表資料
URL:https://blog.google/products/maps/google-maps-101-ai-power-new-features-io-2021/
2021/05/19