(株)東京商事(資本金2000万円、中央区日本橋堀留町1-8-12、代表清算人岩本孝氏)は、4月22日に東京地裁より特別清算開始命令を受けた。

 申請代理人は石井亮弁護士(千代田区大手町1-5-1、和田倉門法律事務所、電話03-6212-8100)。

 当社は、1973年(昭和48年)3月に設立したホテル、レジャー施設の運営業者。主要な観光地や都市圏において、ホテルや遊園地のほか、結婚式場、不動産業、ゴルフ場などを運営する企業グループの中核企業として、グループ企業のファイナンス、資金調達窓口としての役割を担うほか、自社でも「ホテルグリーンプラザ軽井沢」「軽井沢おもちゃ王国」などホテルや遊園地を経営。1991年12月期には年収入高約125億円を計上していた。

 しかし、一部のホテル運営をグループ会社へ移管したことなどから、2005年3月期(決算期変更)の年収入高は約38億9000万円に減少していた。不動産購入、グループ企業に対する貸し付けなどに伴う過大な金融債務に加え、不良債権処理を行ったことで連続欠損を余儀なくされ、大幅な債務超過に転落していた。

 この間、金融機関が断続的に債務を投資会社などに譲渡し、近年グループ会社の再編を進めるなか、2018年2月26日付で会社分割によって新設された(株)日本商事(TDB企業コード:773024486、中央区日本橋堀留町1-8-12)に事業を譲渡、2020年12月までに解散していた。

 負債は2020年11月末時点で約1004億8300万円。

 なお、負債額は(株)ダイヤメット(負債約577億9000万円、新潟県新潟市、2020年12月民事再生法)を上回り、元号が令和となって最大。