バイク事故、日本人留学生脳死 目撃者いまだなく 母「真相究明を」/台湾
先月21日午後、新北市郊外の新店区と北東部・宜蘭県をつなぐ北宜公路で、俊徳さんが乗っていたスクーターと中型バイクがぶつかった。相手の台湾人男性は死亡が確認された。
北宜公路は山中を通り、カーブが多い道路として知られているが、現場は直線距離が比較的長く、見通しの良い場所だった。俊徳さんは分岐していた路地から道路に出ようとしていたところ、手前のカーブを曲がり直線方向に進んできた相手のバイクとぶつかったと考えられている。双方のバイクは事故の衝撃で大きく損壊。相手はドライブレコーダーを設置していたが、事故当時のデータは破損しており残されていない。
ただ、現場の手前地点を走行していた自動車のドラレコに相手の姿が写っていた。警察で映像を確認した里美さんによると、後方から自動車を高速度で追い抜いた中型バイクは「ブァーっと消えていった」。事故が起きたのはその直後だった。新北市政府警察局交通警察大隊は、実際にどれほどのスピードが出ていたかは、専門機関の鑑定が待たれるとしている。
北宜公路はバイク愛好家の間でツーリングスポットとして人気の道路。死亡した男性は自身の走りを撮影した動画をインターネットで公開するライダーだった。
だが、北宜公路は台北都市圏と山を隔てた宜蘭の間を行き来できる数少ない道路の1つで、地元民にとっては通勤や通学でも利用する生活に欠かせない道路だ。民家も点在している。にもかかわらず、事故は多く起きている。ライダーが走りに行くような道路はもっと他になかったのか――里美さんは涙ながらに悔やむ。
言葉が通じない異国の地で、不利な立場に立たされるのではないかと不安に思っていたと語る里美さん。台湾大の学生らが通訳を買って出てくれているという。台湾の警察の対応も親切で「信用している」と話し、今後の捜査で真相が明かされることを強く願った。
(楊千慧)
