本格ブレイクを果たした感のある鎌田。(C)Getty Images

写真拡大

 現地時間6月17日に行なわれたブンデスリーガ第32節で、シャルケとのホームゲームに臨んだフランクフルトは2-1で勝利。長谷部誠と鎌田大地がともにフル出場し、勝点3奪取に貢献している。

 この試合で、アンドレ・シウバの先制点をアシストしたのが、現地でも注目を集めている鎌田だ。28分、フィリップ・コスティッチがボールを奪うと、カウンターで敵DFラインの背後のスペースに抜け出し、オフサイドラインを見極めながらスルーパスを受けると、DFを引き付けながらワンタッチで中央へパス。これを受けたポルトガル代表FWは、冷静に蹴り込んでネットを揺らした。

 鎌田は前節のヘルタ・ベルリン戦でも、ボックス内で4人をかわしてA・シウバのゴールをアシストしている。現地メディアからは「華麗なプレーだ」と称えられ、チームメイトからも「日本人のメッシ」とまで称賛された。この試合でも、現地紙『Frankfurter Rundschau』が「前半での相手陣内で展開したパスの成功率は100%だった」と紹介する活躍を見せている。

 また、ブンデスリーガ公式も「ダイチ・カマダは、相手チームにとってゴール前での最大の脅威となる存在だった」とその存在感を称えた。

 アディ・ヒュッター監督からの信頼も厚い。試合後の記者会見で、「大事なホームでの勝利なのでとてもうれしい。1点目はとても良いゴールだった。フィリップ(・コスティッチ)がDFラインまで戻って良く働き、デュエルを制し、ダイチが素晴らしいタイミングでボールを送った。試合前に狙っていたかたちと全く同じだ。彼のクロスパスの後は必ずアンドレが流し込むと思っていたことが、見事に体現された」と3人を称えている。

 リーグ戦2連勝で勝点を41に伸ばしたフランクフルトは9位に浮上。来季のヨーロッパリーグ出場権が与えられる6位のヴォルフスブルクとは5ポイント差で、まだ可能性を残している。

 次節はアウェーでケルンと対戦するが、累積警告が5枚となった鎌田は出場することができない。ここまで公式戦10ゴール・9アシスト。二桁ゴール&二桁アシスト達成は、最終節のパーダーボルン戦に持ち越された。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部