めまいをラクにする、親指を使った体操。ふらつき予防にも
めまいに悩む女性は多いもの。少しでも気になったら放置はNGです。
自力で改善する方法を、めまい外来の医師の新井基洋先生に教えてもらいました。
めまいは放置せず、改善するようにしていきましょう(※写真はイメージです)
【読者のお悩み】ときどきめまいが起こるんです
ときどき、めまいがするようになりました。頭がフラッとする程度ですが放っておいても大丈夫? 自分で治す方法はありますか?(悦子ママさん/45歳)
【回答】めまいを放っておくと悪化することも。体操をすれば改善していきます
めまいは女性に多い疾患で、そのタイプにもいろいろありますが、もっとも多いのは「良性発作性頭位めまい症」です。耳の内耳にある耳じ石せきがはがれて三半規管に入り込むことが原因です。朝起きたときや美容院でシャンプー台から起き上がったときなど、頭を動かしたときに天井がぐるぐる回るようなめまいがそうです。
めまいの原因の9割は耳にあります。私たちの体はバランスをとるために目や耳からの情報を小脳に集めてコントロールしています。耳の奥にある内耳も体のバランスをコントロールしていますが、この内耳に不具合が起こると体のバランスが崩れ、めまいが起こります。小脳には内耳のバランスをとる働きがあるのですが、その機能は加齢とともに落ちていくので、放っておくとめまいが悪化することも。それを防ぐためには小脳を鍛えて、内耳が悪くなった方の耳の働きを補うことが大切です。
当院では、小脳を鍛え、めまい改善に効果のある体操を取り入れています。簡単にできる体操なので、イラストを参考にやってみてください。
(1) 親指の爪から目線を外さずに、腕を左右に30°くらい動かす
(2) 親指の爪から目線を外さずに、頭を左右に30°くらい振る
(3) 両腕を肩の高さに上げ、目をあけたままで、その場で足踏み
(1)と(2)は朝と夜、各20回程度行いましょう。めまいがひどいときはつらいかもしれませんが、やめてしまうとめまいも治らないので、ぜひ毎日の習慣にしてほしいと思います。また(3)の足踏みはふらつきの予防にもなりますので、1日50回を目安にやってみてください。
ただ、なかには片頭痛が原因でめまいを起こす人もいます。めまいがひどく、片頭痛もある人は頭痛外来に相談してみましょう。
<イラスト/野田節美 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
【新井基洋先生】
横浜市立みなと赤十字病院めまい平衡神経科 部長北里大学卒業後、国立相模原病院、北里大学耳鼻咽喉科を経て現在に至る。日本めまい平衡医学会専門家委員、代議員。1995年に「健常人OKAN(視運動性後眼振=めまい)」の研究で医学博士取得
自力で改善する方法を、めまい外来の医師の新井基洋先生に教えてもらいました。
【美と健康の相談室】めまいを自力で治す方法
めまいは放置せず、改善するようにしていきましょう(※写真はイメージです)
【読者のお悩み】ときどきめまいが起こるんです
ときどき、めまいがするようになりました。頭がフラッとする程度ですが放っておいても大丈夫? 自分で治す方法はありますか?(悦子ママさん/45歳)
めまいは女性に多い疾患で、そのタイプにもいろいろありますが、もっとも多いのは「良性発作性頭位めまい症」です。耳の内耳にある耳じ石せきがはがれて三半規管に入り込むことが原因です。朝起きたときや美容院でシャンプー台から起き上がったときなど、頭を動かしたときに天井がぐるぐる回るようなめまいがそうです。
めまいの原因の9割は耳にあります。私たちの体はバランスをとるために目や耳からの情報を小脳に集めてコントロールしています。耳の奥にある内耳も体のバランスをコントロールしていますが、この内耳に不具合が起こると体のバランスが崩れ、めまいが起こります。小脳には内耳のバランスをとる働きがあるのですが、その機能は加齢とともに落ちていくので、放っておくとめまいが悪化することも。それを防ぐためには小脳を鍛えて、内耳が悪くなった方の耳の働きを補うことが大切です。
当院では、小脳を鍛え、めまい改善に効果のある体操を取り入れています。簡単にできる体操なので、イラストを参考にやってみてください。
(1) 親指の爪から目線を外さずに、腕を左右に30°くらい動かす
(2) 親指の爪から目線を外さずに、頭を左右に30°くらい振る
(3) 両腕を肩の高さに上げ、目をあけたままで、その場で足踏み
(1)と(2)は朝と夜、各20回程度行いましょう。めまいがひどいときはつらいかもしれませんが、やめてしまうとめまいも治らないので、ぜひ毎日の習慣にしてほしいと思います。また(3)の足踏みはふらつきの予防にもなりますので、1日50回を目安にやってみてください。
ただ、なかには片頭痛が原因でめまいを起こす人もいます。めまいがひどく、片頭痛もある人は頭痛外来に相談してみましょう。
<イラスト/野田節美 取材・文/ESSE編集部>
●教えてくれた人
【新井基洋先生】
横浜市立みなと赤十字病院めまい平衡神経科 部長北里大学卒業後、国立相模原病院、北里大学耳鼻咽喉科を経て現在に至る。日本めまい平衡医学会専門家委員、代議員。1995年に「健常人OKAN(視運動性後眼振=めまい)」の研究で医学博士取得