「漢字」、一文字一文字には、先人たちのどんな想いが込められているのか。時空を超えて、その成り立ちを探るTOKYO FMの「感じて、漢字の世界」。今日の漢字は「仁義」「仁愛」の「仁(ジン)」。(TOKYO FM「感じて、漢字の世界」2019年11月16日(土)放送より)



にんべんに漢数字の「二」と書く「仁」という文字は、甲骨文字の時代から存在し、そのなりたちには諸説あります。中国最古の字書『説文解字』によれば「人が二人、相親しむ」様子を表すとされ、北宋の時代の書物に記された字体からは「母の胎内に子が宿っている形」と解釈されました。

性善説を唱えた儒学者・孟子いわく「惻隠(そくいん)の心は仁の端なり」。それは、幼い子が井戸に落ちそうになるのを見て、無意識のうちに助けようと思う気持ちにたとえられます。「仁」の始まりは根源的な愛情であり、人をいつくしみ、思いやる心。

「仁」とは、ひとりで生まれることもできず、生きていくこともできない私たちに必要な心。

「いつくしむ、めぐむ、思いやる」という意味をもつ漢字です。

ではここで、「仁」という字をあらためて感じてみてください。

独自の解釈で漢字をひもといた白川静博士。彼は、人の腰の下に「二」の文字が添えられた古い字体に注目し、「仁」という漢字を、人が敷物に座る姿に見立てました。

その様子から、「暖かい、なごむ」という意味を導きだしています。三千年以上のときを超えて使われる漢字には、失われゆく美徳や感性をよみがえらせる力が宿っているのです。

漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。その想いを受けとって、感じてみたら……。ほら、今日一日が違って見えるはず。

*参考文献 『常用字解(第二版)』(白川静/平凡社)

『こわくてゆかいな漢字』(張 莉/二玄社)。

11月23日(土・祝)の放送では「働」に込められた物語を紹介します。お楽しみに。



----------------------------------------------------

【▷▷この記事の放送回をradikoタイムフリーで聴く◁◁】 http://www.tfm.co.jp/link.php?id=7120

聴取期限 2019年11月24日(日) AM 4:59 まで

スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です。⇒詳しくはコチラ http://www.tfm.co.jp/timefree_pr/)

※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用頂けます。

----------------------------------------------------



<番組概要>

番組名:感じて、漢字の世界

放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット

放送日時 :TOKYO FMは毎週土曜6:40〜6:45(JFN各局の放送時間は番組Webサイトでご確認ください)

パーソナリティ:山根基世

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/kanji/