日産系サプライヤー、事業撤退・工場集約など合理化相次ぐ
同社の英国工場でも人員削減と勤務体制の変更に踏み切る。従業員300人程度のうち数十人を削減するほか、配置転換なども検討する。欧州の環境規制厳格化を受けコストが増大したほか、主要顧客が工場閉鎖や生産車種を変更。英国のEU(欧州連合)離脱(ブレグジット)の影響も加わった。
また、ヨロズは米アラバマ拠点で勤務体制を2直から1直とし、インドネシアや愛知県の拠点でも1直にする計画。年内に詳細をつめる。幹部によれば「08年の金融危機や99年の日産の再建計画『リバイバルプラン』の時と同規模の対策だ」と話す。河西工業も北米地域の5工場のうち最大2工場を閉鎖し、工場の集約を検討。設計拠点や倉庫なども縮小することで、コストを抑える。
日産が業績を下方修正
日産自動車は12日、2020年3月期連結業績予想で当期利益を前回予想比600億円減の1100億円(前年比65・5%減)に下方修正したと発表した。自動車の世界市場が減速しており販売台数が落ち込むほか、為替の円高も収益を圧迫する。一方、経営再建のカギである米国事業は底入れの兆しがみえてきた。
通期予想の売上高は同7000億円減の10兆6000億円(同8・4%減)、営業利益は同800億円減の1500億円(同52・9%減)に下方修正。世界販売は同30万台減の524万台(同5・0%減)に見直した。4―9月期決算は減収減益。全地域で販売が落ち込んだほか、営業損益段階で為替影響が275億円の悪化要因となった。
日産は22年度に営業利益(中国合弁比例連結ベース)を8700億円に回復させる目標を掲げ経営再建に取り組む。課題とする北米事業の19年7―9月期の営業利益は、インセンティブ(販売奨励金)抑制など費用管理を徹底した結果、359億円と前年同期と同水準だった。同日の会見で次期最高財務責任者(CFO)のスティーブン・マー常務執行役員は「成果がみえてきた。今後も着実に取り組みを進める」と話した。
日刊工業新聞2019年11月13日
次期社長への評価は?
日産自動車の次期社長兼最高経営責任者(CEO)が内田誠専務執行役員に決まり、新経営体制に対してサプライヤーからはひとまず安堵(あんど)の声が出ている。元会長カルロス・ゴーン被告の不正発覚後、西川広人前社長兼CEOも報酬問題で辞任するなど経営が混乱した。加えて、業績低迷やリストラの実行などサプライヤーには厳しい状況が続いている。山積する課題解決に向けて、新体制への期待が高まる。
「誰がやっても難しい局面だろう。“集団指導体制”で日産を前進させてほしい」。新体制にこうエールを送るのは、日産の中核部品を担うサプライヤー首脳だ。日産は内田次期CEOのほか、最高執行責任者(COO)には三菱自動車のアシュワニ・グプタCOO、副COOには日産の関潤専務執行役員を選定した。同首脳は「3人それぞれの強みを生かしつつ腰を据えて、法令順守(コンプライアンス)の徹底や事業改革に取り組んで欲しい」と話す。
