ボギーか、バーディーか。横浜F・マリノスがヴィッセル神戸より断然バルサ的である理由
いまのJリーグに目を転じたとき、第3者の目に最も面白く映っているチームはどこだろうか。応援しているチーム以外で、目を惹くサッカーをしているのはどこなのか。
横浜F・マリノスのアンジェ・ポステコグルー監督は昨季、わずか2、3試合だが、守備的サッカーに転じたことがあった。攻撃的サッカーを掲げて監督に就任したものの、思うような成績が残せずにいた時だ。注目してみていたので、こちらは落胆した。しかし一瞬だった。志を貫き現在に至っている。
そのサッカーは第3者であるこちらの目には、あるいは当事者のマリノスファンより好ましく映っている。サッカーの娯楽性の向上と普及発展を願い、あえてリスクの高いサッカーを標榜し、そして結果も出している。なかなかできることではない。その攻撃的サッカーの背景に潜む崇高な精神は、成績以上に評価されるべき。競馬的に言えば、自ら重い斤量を背負ってレースに臨んでいる格好だ。ヴィッセル神戸より断然、バルサ的であることは言うまでもない。
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スポーツライター杉山茂樹氏の本音コラム。