ゴールを決めた後、アシストしたベルフバイン(右)と喜びを分かち合う堂安。 (C) Getty Images

写真拡大

 現地時間9月29日、オランダ1部エールディビジの第8節が行なわれ、堂安律が所属するPSVはアウェーでズウォーレ戦に臨み、4-0で快勝。リーグ戦8試合無敗を維持している。

 ベンチでスタートとなった堂安は、PSVが1点をリードしながらもなかなか追加点を奪えない51分、攻撃の起爆剤として送り出された。

 右サイドに入り、攻撃にリズムをもたらすと、68分、左サイドから崩してドニエル・マレンが追加点。そしてその4分後、ついにその瞬間が訪れる。72分、エリア内でボールを受けた堂安が、ワントラップして得意の左足で冷静にシュート。対峙するDFの股を抜いたボールがネットを揺らす。このゴールで事実上試合は決した。

 アウェーでの快勝にマルク・ファン・ボンメル監督の表情も明るく、試合後の記者会見では堂安の働きを称賛したようだ。スポーツチャンネル『Fox Sports』オランダ版が報じている。

 指揮官は、堂安を投入した理由を問われると、上機嫌でこう回答したという。

「ドウアンは非常に優れた選手で、周囲のプレーの質を引き上げることができる。試合の流れを変えられると思ったので投入した。彼は、落ち着いていて、信頼できる選手だ。あなた方はドウアンがピッチで何をしているのか目にすることはできるけれど、彼からボールを奪うことはできないよ。何せ、とてもスーパーでスマートなフットボーラーだからね」

 また、現地サッカー専門誌『Voetbal International』は「強豪クラブにとっては何の変哲もない昼下がり」と4-0の完勝を伝え、堂安については「ファン・ボンメルがチームをアグレッシブにするために切った交代カードが、ドウアンだった。彼は指揮官の期待に見事に応え、PSVでゴールを記録した初めての日本人選手となった」と称えている。

 この勝利で1位のアヤックスと勝点で並んだPSVは、10月3日にヨーロッパリーグ第2節でローゼンブルクと対戦。中1日で5日にはリーグ戦第9節でVVVと戦う。過密日程が続くなか、指揮官やチームメイトの信頼を着実に掴みつつある堂安の活躍に期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部