iPhoneのペン対応が脅威?Galaxy Note10のライバルはこの3機種だ:山根博士のスマホよもやま話
スタイラスペン内蔵スマートフォンとして圧倒的な性能を誇る「Galaxy Note10」シリーズ。しかしスタイラスペンが使えるスマートフォンやモバイルデバイスは他にもいくつかあります。Galaxy Note10シリーズがターゲットとするビジネス市場やクリエイティブユーザー向けのモバイル端末において、ライバルとなる製品はあるのでしょうか?

筆者はGalaxy Noteを初代から使い続けてきましたが、ここ1年は使っていませんでした。Galaxy Note10+を購入して再びNoteユーザーに戻ろうと思っていますがその前に。筆者が実際に触ってみて「これはGaalxy Note代わりになるかも」と思ったモバイルデバイス3機種を紹介しましょう。

超小型ノートPC「OneMix」シリーズならペンでメモ書きもできる!



最近では7インチから8インチクラスの小型ディスプレイを搭載した超小型のノートPCが増えています。その中でもOne Notebookの「One Mix」シリーズは標準でスタイラスペンに対応しており、ディスプレイを裏側に折りたためばタブレットスタイルで利用できます。

7インチモデルの「One Mix2」をクルリと折りたたみ、ペンを使ってみたところ、思っていたよりもすらすらと手書きできました。縦持ちした時の幅は110mm程度、厚みはありますがギリギリ片手で持てないことはありません。もちろん単体での通信機能はありませんが、ペンを使ってメモや絵を描く用途としては結構よさそうです。


Google KeepやOneNoteなど、スマートフォンとPCでデータを共有できるアプリが多数ある今、使うデバイスがWindowsのPCだろうがAndroidスマートフォンであろうが、残せるデータに変わりはありません。OneMixはWindowsが動くPCであるため、手書きしたデータをすぐにOfficeで使いたい場合はスマートフォンよりも優位です。

超小型ノートPCは今年になって、8インチサイズのモデルが次々と登場。画面のサイズアップが進んでいます。それとは逆に7インチ程度で薄型化を進めたモデルが出てくれば、Galaxy Noteではなくそちらを選ぶビジネスユーザーも増えるかもしれません。

ファーウェイ「Mate 20 X」のM-Penは秋の新製品に注目



ファーウェイの大画面スマートフォン「Mate 20」シリーズの最上位モデル、「Mate 20 X」はスタイラスペンに対応しています。専用のスタイラスペン「M Pen」を使うことで手書きができるのです。Mate 20 Xは7.2インチディスプレイと画面も大きく、紙のメモ帳に書き込む感覚で手書きできるのも魅力です。

とはいえファーウェイのスマートフォンのペン対応は実質的にこのMate 20 Xが最初。実際にM-Penを使ってみると、ペン先が硬いため、ガラスの上にボールペンで字を書いているような感覚。書き味は実際のペンには及びません。

保護フィルムを張り付ければ多少摩擦が生まれて書きやすいようにも感じましたが、本来タブレット用に開発されたM-Penだけに、タブレットより小さいスマートフォンのディスプレイ上で細かい文字を書く用途には向いていないのかもしれません。このあたりはまだ「Note」と呼べるデバイスに対してファーウェイはまだ開発ノウハウが追いついていないと感じられました。



とはいえファーウェイは毎年秋にMateシリーズの新製品を発表しています。今年も9月にMateシリーズ新機種の発表が予定されています。おそらく「Mate 30」となるであろう新製品にもスタイラスペン対応モデルが出てくるかもしれません。

その際はM-Penよりも書き味の良い、新たなスタイラスペンが登場する可能性もあるでしょう。ペンの本体内蔵は期待できないかもしれませんが、Galaxy Note10+の6.8インチよりさらに大きいディスプレイに、握り心地もよい太さのスタイラスペンが用意されたら、強力なライバルになることは間違いないでしょう。

本命はiPhoneのApple Pencil対応、2020年モデルに期待



スマートフォン以外の世界を見れば、すでにスタイラスペンは多くの製品で使われています。タッチパネル対応のノートPCの一部や、タブレットでスタイラスペンに対応した製品が数多く販売されているのです。その代表はiPadとApple Pencilの組み合わせでしょう。Apple Pencilの書きごちはまさしく「鉛筆」で、握り心地も鉛筆にかなり近くなっています。

このApple PencilをiPhoneで使いたいと思う人も多いはず。次のiPhoneがApple Pencilに対応するかもなんて噂も出ていますが、2019年のiPhoneは現モデルのマイナーチェンジと言われています。つまり現行モデルと同じディスプレイを採用する可能性が高く、そのままではApple Pencilは使えません。

実際に今年は新型iPhoneの偽モックアップがすでに多数登場しています。つまりマイナーチェンジモデルだから早めに開発が進み、偽モックアップやケースも早く出てきたと考えられるわけです。となるとiPhoneがApple Pencilに対応するとしても、今年ではなく来年以降なのかも。



Apple PencilはiPadにサイズを合わせているためか、長さは実際の鉛筆に近いサイズです。iPhoneとペアで使うならばより短いサイズのApple Pencilがあれば使いやすいでしょう。ということはもしもApple Pencilに短いモデルが突如登場したら、それはiPhoneのApple Pencil対応を示唆するものになるかもしれません。iPhoneでApple Pencilが使えるようになればGalaxy Noteにとって強敵です。

Galaxy Note10シリーズのスタイラスペンがカメラのシャッターボタンになったり動画や音楽のコントロールができるリモコン機能を搭載していたりするのも、iPhoneのペン対応を見据えてペンの差別化を図っているのかもしれませんね。Apple Pencilの機能強化が、間接的にGalaxy NoteシリーズのSペンの性能アップを促しているかもしれないのです。