研究者夫妻が科学した、ビジネスにも役立つ「幸せなパートナーシップ」
―いい関係をつくるコミュニケーションのヒントが詰まっていますが、相手への思いやりを象徴するキーワードが面白かったです。
「夫と参加した山伏修行で許された、唯一、声に出していい言葉『うけたもう』のことですね。どんな要望も否定せず、『うけたもう』と、いちど受けとめる。あの言葉は人間関係のヒント、ひいては人生の縮図です」
―そこから世界平和に話がつながりました。
「はい。書いているうちに発展しました。人間関係の最小単位であるニコイチの幸せと、世界平和は地続きのはずなんです。人が成熟すると幸せを願う対象が広がる。無限に広がる利他のイメージです。自分が幸せなら満足だった人が、パートナーができれば二人の幸せ、やがては子ども、二人の親族、知人や同僚の幸せを願うようになる。個々人が幸せの輪を広げられたら、きっと世界は平和になるのではないでしょうか」
前野マドカ氏
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科附属システムデザイン・マネジメント研究所研究員。EVOL代表取締役CEO。サンフランシスコ大学、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)などを経て現職。米国留学中に、夫で同研究科教授の前野隆司氏と出会い結婚。専業主婦を経て、夫の勧めで研究員となり、人の幸せを脳科学や心理学の視点から追求する「幸福学」の研究に従事。著書に『月曜日が楽しくなる幸せスイッチ』がある。
