4ー6月は大減益も、日産が通期業績を据え置いたワケ
事業効率化では海外工場をメーンとした生産ラインの縮小が柱になる。20年度から22年度に実施する拠点は明らかにしていないが、西川社長は「(前回の中期経営計画)『パワー88』で投資した(新興国向けブランド)『ダットサン』、小型車が対象になる」と方向性を示した。
事業成長では米国での販売回復が柱。これまで日産はインセンティブ(販売奨励金)を手厚くしたり、大口顧客(フリート)向けを伸ばしたりして、無理に販売を拡大してきた。この戦略を転換し、一般消費者向けのリテールを増やせるかが最大のポイントだ。
ただ行方は楽観視できない。自動車業界では「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」という新たな潮流が台頭しており、自動車メーカー各社は対応を迫られている。
日産も、研究開発費は22年度までに10%増やす。計画のブレを許容するバッファーは少ないとみられ、米国市場の全体需要が大幅縮小すれば、リカバリープランは頓挫しかねない。
