今月初め、宜蘭県蘇澳にオープンしたタクシー博物館の中の様子

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(宜蘭 21日 中央社)北東部・宜蘭県蘇澳に今月初め、タクシー博物館がオープンした。1962年製造の日産ブルーバードなど、国内外のビンテージタクシーに加え、海外から集められた模型やナンバープレート、タクシーメーターなどが展示されている。

展示されている5台のビンテージタクシーの中で最も古いのは、1957年に製造されたベンツ。米国や英国車のほか、台湾の自動車大手、裕隆が手掛けた速利もある。模型などの小物は、米国や英国、日本、タイ、インドネシアなどから集められ、2000点超に上る。ショーケースの中に所狭しと並べられた展示品の中には、「東京無線」の文字が入った表示灯も見られる。

これらの展示品は、館長である李濟成さんのコレクション。自身の名前が中国語でタクシーを表す「計程(車)」と同じ発音であることがきっかけとなり、2000年ごろから趣味でビンテージタクシーや小物を集め始めた。

李さんは博物館の開設について、「最初は冗談のつもりだった」と話す。だがそのうち、本気で実現を目指すようになり、07年に蘇澳の倉庫を購入。オープンに向けて準備を進めてきた。タクシーは街の名刺だと語る李さん。古写真にタクシーさえ写っていれば、その写真がどの年代にどこで撮られたものか分かるという。

同館では、台湾のタクシーの歴史を紹介する特別展を開催中。他の愛好家から協力を得て、1950年代の三輪タクシーや二代目、三代目ブルーバードなどを展示している。特別展は来月9日まで。

(沈如峰/編集:楊千慧)