両チームの予想スタメン。ともに4-4-2を採用か。

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 6月20日(日本時間21日の8時)、コパ・アメリカのグループリーグ第2戦で日本が対戦するのは、グループ内で最も実力が高いとされるウルグアイだ。
 
 日本は初戦でチリに0-4で敗れたのに対し、ウルグアイはエクアドルに4-0と快勝。大会最多の16度目の優勝へ最高のスタートを切っており、日本戦も勢いに乗って臨んでくるはずだ。
 
「攻守ともに世界のトップクラスがいるチーム。攻撃は前線のふたりを軸にした速攻の部分を注意しながら、彼らのアタックを組織的に止めたい」
 
 森保一監督がそう語るように、コンパクトな守備とショートカウンターを武器とするウルグアイで、何より注意したいのは、ルイス・スアレスとエディンソン・カバーニの強力2トップだ。同級生のふたりは、良好なコンビネーションを築いており、ともにワールドクラスの決定力を備える。
 
 CBの冨安健洋も「シンプルにカバーニ選手、スアレス選手を起点に攻撃してくる」とウルグアイの印象を語り、「ボックス内でボールを持たせてしまうと対応が難しくなるので、いかにボックス内に入れさせないよう、下がりすぎずに守備をできるか。チリ戦よりもできるだけ高い位置でディフェンスをしたいです」と口にする。
 
 もっとも、このふたりだけを抑えれば良いというわけではない。左足の精度が高く、初戦のエクアドル戦では華麗な先制点を挙げた左サイドハーフのニコラス・ロデイロも警戒が必要で、右サイドハーフのナイタン・ナンデス、ボランチのロドリゴ・ベンタンクールも効果的に攻撃に絡んでくる。
 
 さらにディエゴ・ゴディン、ホセ・ヒメネスのCBコンビを軸とした最終ラインは実に強固で、ボールを奪えば即座にカウンターを仕掛けてくるだけに、安易なボールロストは命取りとなるだろう。またエクアドル戦でボランチのマティアス・ベシーノが負傷し、離脱が決まったが、その穴はアーセナル所属のルーカス・トレイラがキッチリ埋めそうだ。
 
 ちなみに日本は昨年10月に埼玉スタジアムでウルグアイと対戦し、4-3で勝利している。ただ、当時のウルグアイはスアレスを欠いており、日本はホームアドバンテージを得ていたこと、そして今大会のメンバーであのゲームに出場していたのは中島翔哉と柴崎岳しかいないことを忘れてはならないだろう。
 
 逆に今回、試合が行なわれるポルトアレグレはウルグアイとの距離が近く、前日には街で多くのウルグアイサポーターを見かけた。日本は“アウェー”の雰囲気のなかでの試合を強いられることになりそうだ。
 
 現に10月のゲームに出場した柴崎も「僕らが日本でやる時はホームのアドバンテージを感じましたが、彼らも同様だと思います。ただそれはサッカーの世界ではあることなので、対応しなくてはいけません」と語る。
 
 ウルグアイが中3日で臨んで来るのに対し、日本は中2日でのゲームとなる。森保監督はチリ戦から複数人の入れ替えを示唆しているが、果たしてどういった構成で臨むのか。今大会はグループ3位でも他グループとの成績の差で、決勝トーナメントに勝ち上がれるだけに、第3戦のエクアドル戦につながる戦いをしたい。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)