極小チップの表面実装で世界最先端、「アリーナ」のノンストップ経営
外部メーカーの協力や設計見直しで実現
アリーナを業界内で一躍有名にしたのが、2016年に確立した「0201」と呼ばれる極小チップの超高密度狭隣接での実装技術だ。0201チップは0.25ミリメートル×0.125ミリメートルの現状で世界最小のチップ。同チップ同士の隙間を最も狭くて0.05ミリメートルまで狭めて実装できる。
「0201」実装技術が呼び水となり、顧客から「0603」や「0402」など小型チップの実装は可能かといった問い合わせも増えて実績につながっている。同社では顧客の要望に対し「それはできません」と回答せず誠実に耳を傾ける姿勢を見せる。高山社長は「課題を克服した時のエンジニアの喜びは私の喜び」と社員の活躍に目を細める。
5Gもにらみ
現在、福島県相馬市にある本社工場は8ライン。月間で2億3000万チップの生産能力を持つ。生産するブルートゥースユニットなど無線通信関係の半数以上が車載用だ。自動車の移動体間通信に関する需要の高まりを受け、同社も主要取引先のアルプスアルパインと連携し、第5世代通信(5G)技術や車載センサーなどに対応した実装技術の確立を目指す。
研究開発型企業として、さらなる技術革新にも取り組む。2011年度には経済産業省の戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)に「部品内蔵基板内の狭間隔部品実装技術及びWLP-LSIチップ実装技術の確立」が選定された。電子回路基板の小型・高集積化を実現するために産業技術総合研究所と組み、部品内蔵基板内の部品0.05ミリメートル狭隣接実装技術の要素工程開発などに取り組んだ。
高山社長は「自社ネットワークを生かして実現できるはずだ」と応募を決断。アリーナは全国からサポイン事業に集まった15社程度の企業をつなぎ、試作などを指示する役割を果たした。2014年には医療機器製造業資格も取得した。「新しいことにチャレンジすることで活性化につながる」(高山社長)との信念があった。その後、量産や試作の新規取引につながっている。
