三菱自動車のガバナンスは一体誰の手に?
同日の決算会見で益子修会長兼最高経営責任者(CEO)は「グローバルで戦うために、ガバナンス体制を整える」と語った(写真)。人選など詳細は今後詰める。取締役の選任や解任議案を決める「指名委員会」や取締役の報酬を決める「報酬委員会」を設置し委員の過半数を社外取締役から選任する。
日刊工業新聞2019年5月10日
日産はルノーをけん制
日産自動車は、6月下旬開催の定時株主総会に向け準備を急ぐ。取締役の過半を社外取締役にし、「指名委員会等設置会社」へと移行するガバナンス(企業統治)改革を株主に諮る方針で、前会長カルロス・ゴーン被告が率いた旧体制から脱却する節目になる。一方、4月中旬には筆頭株主の仏ルノーが日産に経営統合を提案した。ルノーは“ゴーン後”も日産への主導権を維持したい考えとみられ、その言動は日産の新体制構築の波乱要因になりかねない。
日産はガバナンス不全がゴーン被告の不正を許した要因の一つとみる。外部有識者らをメンバーに設置した「ガバナンス改善特別委員会」が3月末にまとめた提言に沿って改革を進める。
具体的には統治形態を現在の「監査役設置会社」から指名委等設置会社に移行するほか、取締役を11人程度にし、そのうち過半を社外取(従来は計9人のうち社外取は3人)にする計画。6月の定時総会で決議し7月から新体制に移る方針。
焦点は取締役候補の人選だ。現在、社外取3人をメンバーとする暫定指名委員会が候補者を絞り込んでいる。ここにルノーが介入する懸念がある。
かねてルノーは筆頭株主の仏政府の意向もあり日産との関係強化のため経営統合を望んできたが、日産は反対してきた。連合を率いたゴーン被告の退場で両社の意見対立が表面化し、一時は主導権争いが激化した。
ただ両社は「連合関係を維持していく方向性では一致」(日産関係者)しており、安定化に取り組んできた。12日には、三菱自動車を含めた3社連合首脳による新たな合議体の初会合をパリで開き門出を祝った。
