“星”活用さまざま…期待高まるエンタメの宇宙利用
6月27日に3年半の長旅を経て小惑星「リュウグウ」に到着した宇宙探査機「はやぶさ2」は、小惑星試料採取に向けたタッチダウン(着陸)の準備を進めている。地球から3億キロメートルの距離にあるリュウグウは大きさ900メートル。はやぶさ2プロジェクトチームの吉川真ミッションマネージャは「はやぶさ2をリュウグウに到着させることは、ブラジルにある6センチメートルの的を日本から狙うのと同じ」と強調する。このミッション成功のため採用したのが「光学電波複合航法」という手法だ。
電波反射鏡利用、オリジナル“星座”
人工衛星を利用し、オリジナルの“星座”の写真を撮影するという試みがある。金沢美術工芸大学の鈴木浩之准教授らは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の陸域観測技術衛星「だいち2号」を利用し、地上の観測画像の中に星座を描く「だいちの星座プロジェクト」を行っている。2017年6月には茨城県高萩市の小学校4校の校庭で電波反射鏡を光らせ、だいち2号で地上を撮像し四つの星座を作り出した。共同研究者である大木真人JAXA研究開発員は「海外の協力者と協議中」と海外展開も視野に入れる。
鈴木准教授らは14年のだいち2号の運用開始に合わせプロジェクトを立ち上げた。鹿児島県南種子町や茨城県つくば市などで地域の星座を作った。今回は子ども1人で作れる反射板を鈴木准教授が考案し、1100人の生徒が反射板を持って参加した。
今後の展望として星座の複数枚の画像を撮影し、アニメーションを作成する検討をしている。さらに9月にはだいち2号からの電波の受信音を利用し、光や音を出すパフォーマンスイベントを予定する。芸術と科学の融合は、次世代を担う子どもたちにひらめきを与えるかもしれない。
