【前園真聖コラム】第196回「セネガル戦に西野朗監督の采配の妙を見た」
日本時間の25日、日本代表はエカテリンブルグでセネガル代表と戦い2-2で引き分けました。僕はかねてから勝ちを狙いに行って引き分けるのならいいと語っていましたし、この試合では勝ち点を挙げるというのが何より大切で、日本代表はしっかりミッションをこなしました。
それにしても2回リードされて2回追いつくというのは大変な粘りです。今日の引き分けはポジティブに捉えて、このままの勢いを最後のポーランド戦に持ち込んでほしいと思います。ただ、次は先制されるような戦いぶりだけは修正してほしいと思いますが。
日本がセネガル戦で素晴らしい戦いができたのはなぜか。まず、個人が強くスピードのあるセネガルに対して、常に前からプレッシャーをかけ、攻守にわたって相手を押し込んでいたことが上げられると思います。
柴崎岳を中心にボールを回し、攻撃陣は常に前に仕掛けることを忘れませんでした。途中慎重に見えた時間帯でも、決してラインを低くしたわけではありません。前半から後半まで、常に勝とうという意識として選手に見えました。
次に西野朗監督の采配がズバリ当たっていることも勝因です。たとえばコロンビア戦の乾貴士は決してリズムが良さそうに見えませんでした。ですが積極的に仕掛けてミスしていたいのです。こういうときに起きたミスを西野監督はネガティブに評価しません。
乾や本田圭佑、岡崎慎司は引き続き使ってもらったことで監督のメッセージを理解したことでしょう。それだけにセネガル戦では何としても結果を出したいと思っていたはずです。すると乾が1ゴール1アシスト、2点目では岡崎が潰れ役になり、本田が得点を挙げました。
この人心掌握術が西野監督らしいところで、チームマネジメントの妙になっています。今、日本代表は出場している選手もベンチの選手も全員主役という気持になっているでしょう。この調子で次のポーランド戦で結果を出し、ベスト16に進出してほしいと思います。
(撮影:岸本勉/PICSPORT)
(撮影:岸本勉/PICSPORT)
それにしても2回リードされて2回追いつくというのは大変な粘りです。今日の引き分けはポジティブに捉えて、このままの勢いを最後のポーランド戦に持ち込んでほしいと思います。ただ、次は先制されるような戦いぶりだけは修正してほしいと思いますが。
柴崎岳を中心にボールを回し、攻撃陣は常に前に仕掛けることを忘れませんでした。途中慎重に見えた時間帯でも、決してラインを低くしたわけではありません。前半から後半まで、常に勝とうという意識として選手に見えました。
次に西野朗監督の采配がズバリ当たっていることも勝因です。たとえばコロンビア戦の乾貴士は決してリズムが良さそうに見えませんでした。ですが積極的に仕掛けてミスしていたいのです。こういうときに起きたミスを西野監督はネガティブに評価しません。
乾や本田圭佑、岡崎慎司は引き続き使ってもらったことで監督のメッセージを理解したことでしょう。それだけにセネガル戦では何としても結果を出したいと思っていたはずです。すると乾が1ゴール1アシスト、2点目では岡崎が潰れ役になり、本田が得点を挙げました。
この人心掌握術が西野監督らしいところで、チームマネジメントの妙になっています。今、日本代表は出場している選手もベンチの選手も全員主役という気持になっているでしょう。この調子で次のポーランド戦で結果を出し、ベスト16に進出してほしいと思います。
▼ 乾貴士が同点ゴールを決め吠える!
(撮影:岸本勉/PICSPORT)
▼ 本田圭佑が途中出場して同点ゴール!
(撮影:岸本勉/PICSPORT)
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。