求む!有能なパートナー、商社で広がる「農業ICT」
ファーマーズ・エッジは、衛星画像の取得頻度の向上に合わせて、画像分析技術を強化。作付け前の農作業の計画だけでなく、生育状況のモニタリングや農薬散布など、日々の農作業にも活用することで、大幅な効率化を図る。
三井物産は16年3月にファーマーズ・エッジに約5%出資し、同年12月に30億円を追加出資して連結関係子会社化した。三井物産のチーフデジタルオフィサー(CDO)である北森信明常務執行役員は「デジタルパワーは事業のボトムラインを上げることができる」と、ICT活用の意義を強調する。
三菱商事は17年12月に、農業ICT事業のベンチャー企業であるベジタリア(東京都渋谷区)に約5億円を出資した。ベジタリアは農地や水田の温度や水分のほか、気温や湿度などを基に、収穫時期の予測や病虫害の予察など、営農支援サービスを提供している。
三菱商事ではベジタリアのツールを普及することで、ビッグデータの蓄積を支援。農業関連事業の顧客基盤と組み合わせることで、データの相互活用を目指すほか、新たなソリューションの開発やプラットフォームの構築につなげる。
米調査会社のマーケッツアンドマーケッツは、農業IT分野の市場規模が15年の32億ドルから、22年には79億ドルまで伸びると予測。ICTを活用した精密農業は、農業を取り巻く課題解決の手段の一つとして期待が高い。伊藤忠商事の岡藤正広社長は「これまでIT企業と商社にはあまり接点がなかった」と話す。ICTの分野でいかに有能なパートナーを見つけ出すかが、勝敗の鍵となりそうだ。
