フィギュアスケートは24日、平昌五輪の代表選手が日本スケート連盟から発表された。女子では全日本選手権で4連覇を成し遂げた宮原知子に加え、大会2位と躍進した坂本花織が選出されている。

25日放送、テレビ朝日「報道ステーション」では、スポーツキャスターの松岡修造氏が坂本を直撃。プレッシャーに弱かった坂本が一皮むけたことを伝えた。

高さと幅のある大きなジャンプで、ジュニア時代から世界大会でメダルを獲得してきた坂本。だが、演技前に「緊張に押しつぶされ」涙を見せたこともあるほど、プレッシャーや緊張は「嫌い」という。

そんな坂本が、全日本選手権ではかつてないほどの重圧にさらされることになった。

シニアデビューを果たしたことし、グランプリシリーズ初戦で5位と、坂本は五輪代表選出に遠い存在とみられていた。ところが、優勝すれば代表一発内定という全日本選手権、ショートプログラムで自己ベストをたたき出し、1位に躍り出たのだ。

当然、脚光を浴びた坂本には、2日後のフリーを前に大きなプレッシャーがかかる。「本当に最終滑走が嫌」という坂本にとって、人生で一番の緊張と言っても過言ではない。

しかし、坂本は自らに「できるって言い聞かせました」と、演技前に“自己暗示”。重圧を乗り越える堂々の演技で最終的に2位となり、大会前の予想を覆す逆転劇で五輪への切符をつかんだ。

大きなプレッシャーにも負けず、全日本選手権で結果を残し、五輪という大舞台に臨む権利を手に入れた坂本。「これを経験したら五輪も怖くないのでは」という松岡氏の問いかけに、坂本は「たぶん…なんかいけるんじゃないかと思います」と笑顔で答えた。

その自信がどこから来ているのかは、本人にも「分からない」。だが、松岡氏は「重圧があればあるほど、嫌いだけど、必ずできる」と考え方が変わったのではないかとし、「五輪の一番のピークに、良いものをつかんだ」と期待を寄せた。