選挙に揺れた電力株、「原発ゼロ」の懸念後退
9月28日に「小池ショック」が電力各社を襲った。関西電力の終値は前日比81円安の1463円まで下げた。関電は9月20日に2018年3月期の中間配当予想を1株当たり15円(前期は0円)にすると中間期としては6年ぶりの復配を発表したばかりだった。
原発再稼働で収益改善を進める企業に対して、再稼働が不透明な各社の株価は上値が重い。東京電力ホールディングスは470円前後で推移する。
原子力規制委員会から再稼働を目指す柏崎刈羽原発6、7号機の新規制基準での事実上の審査合格を得たが地元自治体は慎重な姿勢を崩していない。
泊原発の再稼働の見通しが立たない北海道電力も衆院選前から株価は弱含んでいた。JPモルガン証券が再稼動を19年下期と予想したことで、26日に前日比6%以上急伸したが、持続力は未知数だ。
国はエネルギー基本計画の見直しに着手しており、原発の位置付けが焦点。電力各社幹部は「原発をベースロード電源とする前提ならば原発の新設は必要」と訴えるが、世耕弘成経済産業相は「骨格を変える必要はない」としており、大幅な改定は見送る方針が濃厚だ。
電力自由化で競争環境が厳しくなる中、電力大手への向かい風はやんだが、追い風はしばらく吹きそうにない。
