「冬空のLove Song」より

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 タレントのベッキー(32)が12月7日、「LINE」の新TVCMにナレーターとして出演することが報じられた。今年1月、バンド・ゲスの極み乙女。・ボーカルの川谷絵音(28)との不倫騒動後、初のCM出演。それが、一連の騒動の大きな要因となった「LINE」とあって、大きな話題となっている。

 今回のCMでは、あくまでもナレーターのみの出演でベッキー自身の出演はない。2011年「LINE」がサービスを開始した当初、同社のCMに出演していたことから、原点回帰の意味も込められているという。

 騒動後ベッキーは休業を経て、今年5月『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)に出演。その後BSスカパーの音楽番組で、レギュラーを担当するなど、徐々に本格復帰へと近付いている。そんな中、休業明けの初CMが、「LINE」ということに、当然ながら多くの人が驚いているようだ。

「LINEといえば、今回の騒動でベッキーと川谷の不倫が明らかになったツールそのものです。二人のやりとりが暴露され、“卒論(離婚届)”や“センテンススプリング(『週刊文春』・文藝春秋)”なんていう言葉も話題になりました。いくら原点回帰だからとはいえ、あまりにも騒動を連想させるので、よくOKしたなと囁かれていますよ」(芸能記者)

 ある意味自虐ネタといっても過言ではないCMの出演だが、いじられることを覚悟してベッキーサイドは出演を許諾したのだろうか。こうした状況の中で、ベッキーの所属事務所は頭を抱えている状態が続いているという。

■復帰には大きな問題も

「これまで何度も完全復帰かと言われ続けたベッキーですが、現状としてはほとんど仕事がありません。ベッキーとしてはこれまで自身が活動の主軸だった、バラエティー番組の復帰を望んでいるようです。しかしそのためにはベッキーには、乗り越えなければならない壁があるのです」(前出・芸能記者)

 記者曰くそれはベッキーの“いじられ耐性”だという。バラエティー番組と言えば、タレント達のイジリによって番組が成り立っている場合も多い。特にベッキーの場合は、不倫というスキャンダルで今年大々的に目立ち、いじられる要素は満載だ。こうしたイジリをネタとして、立ち振る舞うことができれば問題はない。しかしベッキーは以前から「優等生キャラ」という立ち位置が浸透していたため、“いじられる”ことに耐性がないという。

「同じようにスキャンダルで話題になったタレントの矢口真里(33)は、そのあたりを上手くネタに持っていっています。ヨゴレもやってのけるため、芸人達もイジリやすいのでしょう。こう言ったことがベッキーにはできません。共演者も探り探りのような状態になってしまい、今一つ盛り上がりに欠けることから、制作サイドも起用しにくいようです」(芸能関係者)

 ベッキーは休業中、自分の記事は全て目を通すようにしていたと言われている。10月にベッキーが『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演した際は、タレントの東野幸治(49)が別の番組で不倫発覚のLINEを朗読したことに言及。東野に平謝りさせる笑いを“演出”したものの、それがやっとという状態だった。こうした立ち振る舞いからも、「いじりにくいから使いにくい」と制作サイドが判断する基準となっているのかもしれない。

 騒動から1年経とうとしている現在、「LINE」CM出演をきっかけに、一皮向けたベッキーの笑顔をファンは待ち望んでいるのかもしれない。

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。