微熱が続くと要注意…!? 医学博士が教える「乳がんの初期症状」とは

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乳がんの話題について耳にすることはよくあるものの、実はどんな症状なのかよくわかっていないという方も少なくないのでは? 突然まさかの状況を迎えないためにも、“初期症状”について正しく知っておくことが大切です。

そこで今回は、医学博士の川上先生に、乳がんの初期症状について教えていただきました。

■Q1:そもそも乳がんとはどんな病気ですか?

乳がんとは、乳房に存在する乳腺(乳腺小葉上皮といいます)や乳管にできる悪性腫瘍の一種。おおよそ30代から増加しはじめ、40〜50歳代にかけて最も罹患率が高くなりますが、近年では若い世代でも増えてきています。しかし、早い段階で発見・治療を行えば、他のがんと比べて比較的治癒しやすいものとなっています。

■Q2:乳がんの初期症状はどんなものですか?

●しこりは痛みがあるとは限らない

乳がんは悪性腫瘍の一種であり、乳房にできるということから初期症状として、“しこりの触知”が挙げられます。しかも、通常このしこりによる痛みはありません。痛みを感じるのは乳がんの罹患者の10%以下といわれていますので、痛みがなくてもしこりが確認された時点で受診する必要性があります。また、しこりは固定されているわけではなく、乳房の皮下で移動するのが特徴です。

●微熱が続いたら受診を

この他にも乳がんの初期症状として、腕を持ち上げた際に、乳房のひきつれを起こしたり、乳頭をつまんでみると血のような分泌物が出てきたりすることもあります。

また全員に当てはまるわけではありませんが、がん自体が炎症反応の一種であるということもいえますので、生体防御機能が働き、微熱が続いてしまうこともあります。万が一、1〜2週間以上の微熱が続いてしまうという場合があれば、体の中で炎症反応が起きているという可能性も捨てきれませんので、必ず乳腺外来などを受診するようにしてみましょう。

いかがでしたか? ちょっとした変化にも気づけるように、日頃から自分の体に向き合う時間をつくるようにしたいですね。そして、少しでも何か不安に感じたら自分で判断せず、病院に行くようにしましょう。

Woman Wellness Online編集部

【監修者略歴】

※ 川上智史 ・・・ 医学博士。主に予防医学を専門とし、各種教育機関で基礎医学について講義を行う他、一般向けに予防医学に関する講演を行うなど、予防の重要性を啓発し続けている。また、アンチエイジングアドバイザー、メディカルアドバイザーとして医学的に“美と健康”を追求し、コメンテーターとしても幅広く活動。

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