30代なら始めて!角質がたまる原因とプロ直伝ケア方法
角質というと「削らなきゃ」と思いがちですが、実は角質は、たまりすぎても落としすぎてもいけません。
そこで今回は、長年美容業界で活躍してきた筆者が、角質がたまる原因と、角質ケア方法についてご紹介します。
■そもそも角質ってなに?
角質は、身体の一番表面を覆う肌組織で、10〜20層程度積み重なった角質細胞とその間を満たす細胞間脂質(セラミド)でできています。厚みは0.01〜0.02mm程度でラップくらいの薄い組織で、雑菌・汚れ・外的刺激から身体を守ったり、水分を保ったりする大切な役割を担っています。
■どうして角質ケアは必要なの?
角質は表皮の最も奥の基底層にある基底細胞が細胞分裂してできた肌細胞で、基底層→有棘層→顆粒層→角質層と角化しながら肌表面へ上がって行き、最後にアカとして剥がれ落ちます。これを皮膚のターンオーバーといい基本的に28日間で行われています。
このターンオーバーが不十分で不要な角質がたまると、“くすみ”、“肌のごわつき”、“毛穴の詰まり”、“ニキビ”などの肌トラブルに……。また、角質が分厚くなると、化粧品の有効成分が浸透しづらくなったり、ファンデーションのノリも悪くなったりしてしまいます。
角質ケアで余分な角質を落とすことで、“くすみ”、“ごわつき”がなくなり、透明感のある化粧ノリのよい肌を取り戻すことができますよ。
■角質がたまる原因は?
(1)肌の乾燥
乾燥した肌から作り出される肌細胞は未熟なので、肌の水分を十分に保つことができません。すると肌の水分蒸発を防ぐために角質は厚くなります。
(2)紫外線
紫外線に当たると肌の角質は防御反応として厚くなります。また紫外線を浴びた肌は乾燥するため、角質肥厚の原因になります。
(3)摩擦の刺激
洗顔やタオルで顔を拭く時にゴシゴシこすると、刺激から肌を守ろうとして角質肥厚になってしまいます。
(4)ターンオーバーの乱れ
年を取るとターンオーバーの周期が乱れてきます。新しい肌細胞に押し出されなくなり、いつまでも表面にとどまって厚く溜まってしまいます。
(5)生活習慣
食生活の乱れや睡眠不足、ストレスによりホルモンバランスが乱れたり、喫煙により毛細血管が収縮しターンオーバーが阻害されたりすると角質肥厚になってしまうことがあります。また、脂質や糖質の摂りすぎや、ビタミン、ミネラル類の不足が原因になる場合も。
さらに、秋は夏の疲れや紫外線の影響が大きい時期なので、角質が溜まりやすくなってしまいます。
■プロが解説!お家でできる角質ケア
基本は、毎日クレンジングで油の汚れ(皮脂やメイクなど)を落とし、洗顔をよく泡立てて顔を洗い、すすぎを十分すること。しかし、サボりたくなってしまうこともあるはず。その時は、角質が溜まりすぎないうちに対処しましょう。
角質ケアアイテムそれぞれの使い方は次の通り。
●洗顔タイプ
クレイ、スクラブ、AHAなどが配合された洗顔で余分な角質を除去できます。
●ピーリングジェルタイプ
洗顔後、ジェルを顔にのばし指先で優しくマッサージするとジェルと、余分な角質を消しゴムカスのようにポロポロ取れます。
●ローションタイプ
洗顔後、スキンケアの前にコットンにローションを含ませて角質を優しく拭き取ります。
●美容液タイプ
洗顔後、スキンケア前に塗ります。洗い流し不要で、肌に優しい角質ケア成分を含んでいるため徐々に角質をやわらかくしてくれますよ。
いかがでしたか? 角質ケアアイテムを使用する場合は、使用方法・頻度を守りましょう。また、ケアした後は保湿を忘れないようにしてくださいね。
【筆者略歴】
※ a.kumi ・・・長年美容業界で携えた知識と技術で、年齢と抗うことより心身共に美しく年を重ねる提案を発信している。
【画像】
※ Maridav / shutterstock