Kindle unlimited月額980円読み放題はお得なのか徹底検証
2016年8月3日、Kindle unlimitedがスタートした。
電子書籍Kindleの読み放題サービスだ。月額980円。
Kindle Unlimitedに登録されている電子書籍が読み放題だ。
結局、月額980円はお得なのか?
どういうサービスなのか?
どういうモノが読み放題になっているのか?
一日中、Kindle Unlimitedを試してみたので、その成果をお伝えしよう。
Q:どんなサービスなの?
A:月額980円で、Kindle Unlimitedに登録されている電子書籍が読み放題が読み放題になるサービス。
日本語の本は、現在およそ13万冊。洋書は120万冊以上。そうとうな数だ。
Q:月額980円ってお得なの?
A:正直に言うと微妙だ。読む傾向や読書にどれぐらいお金をかけるかによるだろう。
Q:読みたい本が、読み放題の中に入ってるだろうか?
A:「この本が読みたい」と思って検索したものが読み放題に入っている確率はまだそんなに高くない。
たとえば 第155回芥川賞受賞作の村田沙耶香『コンビニ人間』は、Kindle版はあるが、Unlimitedにはない。直木賞受賞作の『海の見える理髪店』も同様。ケヴィン・ケリー『〈インターネット〉の次に来るもの』もKindle版はあるがUnlimitedにはない。
「これ読みたい!」と思って検索して、Unlimitedに入ってなかったときのガッカリは大きいし、まだまだ確率的には高い。
そういう使い方をするには、本の海は広大すぎる。
いまのところ、雑誌で読みたいものがあるかどうかが、このサービスをお得と思えるかのキーになるだろう。
Q:雑誌で読みたいものがあるかどうかって?
A:たとえば『週刊ニューズウィーク日本版』を毎号読んでるような人。
『週刊ニューズウィーク日本版』はKindle価格400円。週刊だから1ヶ月4冊出るとすると1600円だ。この時点で、もうKindle Unlimitedが得だ。
「読んでもいいぞ」という雑誌がいくつかあって、そこで基本モトが取れる。
そのうえに、他の本もあれこれ読めるぞ、って感覚だと、そうとうお得感がある。
そういう人にオススメだ。
Q:週刊誌も、読み放題なの?
A:残念ながら、いまのところUnlimitedされている週刊誌は少ない。『週刊ニューズウィーク日本版』、『週刊大衆』、『週刊ポスト』ぐらい。
Q:どういう人に向くの?
A:趣味の本を読む人は検討する価値があるだろう。
たとえば、あなたが将棋ファンなら検討する価値はある。
Kindle価格540円で月刊の『将棋世界』がUnlimited。しかも、『将棋世界 2013年3月号』までさかのぼっての読み放題。『将棋年鑑』もUnlimited。『NHK 将棋講座』のテキストもUnlimitedだ。過去の名著や新しい将棋本も読める。そうなると断然、お得だ。
Q:他には、どういう人に向くの?
A:たとえば、デザインを勉強していて、本当は、『CGWORLD』『月刊MdN』『Web Designing』『+DESIGNING』あたりは読んでおきたいんだよなーって感じだと、もうこれでモトは取れる。なにしろ、どの雑誌も、一冊1000円超えてるのに、それが4冊読めて月額980円なのだ。しかもバックナンバーがUnlimitedなものもある。
特に専門性のある勉強をがんばっている学生は、自分が勉強すべきジャンルの雑誌がKindleUnlimited対象かどうかをチェックしてみよう。
いままで専門雑誌はなかなか高くて、毎号買うのはしんどいと感じてた人もKindle Unlimitedなら手が出せるのではないか。
月額980円で払って、毎月雑誌を何冊か読む環境に自分を置く。
新鮮な情報をセレクトしてまとめてくれる雑誌は、自分を成長させるのに適している。
Q:タレント写真集とかはどう?
深田恭子の最新写真集『深田恭子写真集 AKUA』『深田恭子写真集 This Is Me』は、Kindle版すらないのでもちろん読み放題で見ることはできない。
ビキニ姿の深田恭子が表紙の『週プレ No.31』は、Kindle版はあるのに、Unlimitedにはない。深田恭子ファンは、まだKindleUnlimitedはまだ様子見でいいだろう。
Q:じゃあ、タレント写真集はダメ?
A:そんなことはない。これが深田恭子ファンではなく、川村ゆきえファンなら話が変わる。なぜか川村ゆきえの写真集はUnlimitedが多い。
『FRIDAYデジタル写真集 川村ゆきえ「衝撃の解禁エロス」』・『川村ゆきえ「豊潤甘口」』・川村ゆきえ「避暑地の恋」・川村ゆきえ「Sweet Emotion」・川村ゆきえ写真集『ひらく〜秘裸区〜』と、怒涛の勢いでUnlimitedだ。実は、写真集はけっこうUnlimited。「FRIDAYピース」「FRIDAYデジタル写真集」「Idol Line」「必撮!まるごと」等のシリーズがUnlimitedしておるのだ。
Q:他に、読み放題に向くものは何があるの?
A:電子書籍先行型のボーンデジタル系の本は、Unlimitedが多い。テーマをピンポイントに絞って、コンパクトに作られたものが多い。『トランプに引き裂かれるアメリカ 現地レポート』、芥川賞を受賞した村田沙耶香のエッセイ『コンビニエンスストア様』など13ページぐらいの長さでサクッと読める。読み放題にピッタリだ。読み応えはあるが、テーマのエッジが立っていて紙では出てないものもある。『イベンターノートが声優にインタビューしてみました』、『ゲーム界のトップに立った天才プログラマー 岩田聡の原点: 高校同期生26人の証言』、米光一成『思考ツールとしてのタロット』など。
Q:どうやってスタートするの?
A:30日無料体験サービスがある。
Kindle Unlimitedのページで「30日間の無料体験を始める」をクリックすればOK。
30日後から自動的に課金される。
もし、辞めたいときは、退会しなければならない。
Q:退会の方法は?
A:アカウントサービスのページで、「コンテンツの端末の管理」をクリック。
「コンテンツの端末の管理」画面で「設定」をクリック。
「Kindle Unlimitedの設定」の「登録を管理」をクリックして、「Kindle Unlimited会員登録をキャンセル」しよう。
Q:結局、Kindle Unlimitedオススメ?
A:雑誌で読みたいものがあれば、ほぼそこでモトが取れるので、さらに読み放題がついてくると考えればお得だろう。あとは、特定の趣味でガンガン読むタイプの人。あと洋書を読む人(洋書120万冊以上はさすがに凄い)。それ以外の人は無理してやらなくてもいいと思う。
(米光一成)
電子書籍Kindleの読み放題サービスだ。月額980円。
Kindle Unlimitedに登録されている電子書籍が読み放題だ。
結局、月額980円はお得なのか?
どういうサービスなのか?
どういうモノが読み放題になっているのか?
一日中、Kindle Unlimitedを試してみたので、その成果をお伝えしよう。
Q:どんなサービスなの?
A:月額980円で、Kindle Unlimitedに登録されている電子書籍が読み放題が読み放題になるサービス。
日本語の本は、現在およそ13万冊。洋書は120万冊以上。そうとうな数だ。
A:正直に言うと微妙だ。読む傾向や読書にどれぐらいお金をかけるかによるだろう。
Q:読みたい本が、読み放題の中に入ってるだろうか?
A:「この本が読みたい」と思って検索したものが読み放題に入っている確率はまだそんなに高くない。
たとえば 第155回芥川賞受賞作の村田沙耶香『コンビニ人間』は、Kindle版はあるが、Unlimitedにはない。直木賞受賞作の『海の見える理髪店』も同様。ケヴィン・ケリー『〈インターネット〉の次に来るもの』もKindle版はあるがUnlimitedにはない。
「これ読みたい!」と思って検索して、Unlimitedに入ってなかったときのガッカリは大きいし、まだまだ確率的には高い。
そういう使い方をするには、本の海は広大すぎる。
いまのところ、雑誌で読みたいものがあるかどうかが、このサービスをお得と思えるかのキーになるだろう。
Q:雑誌で読みたいものがあるかどうかって?
A:たとえば『週刊ニューズウィーク日本版』を毎号読んでるような人。
『週刊ニューズウィーク日本版』はKindle価格400円。週刊だから1ヶ月4冊出るとすると1600円だ。この時点で、もうKindle Unlimitedが得だ。
「読んでもいいぞ」という雑誌がいくつかあって、そこで基本モトが取れる。
そのうえに、他の本もあれこれ読めるぞ、って感覚だと、そうとうお得感がある。
そういう人にオススメだ。
Q:週刊誌も、読み放題なの?
A:残念ながら、いまのところUnlimitedされている週刊誌は少ない。『週刊ニューズウィーク日本版』、『週刊大衆』、『週刊ポスト』ぐらい。
Q:どういう人に向くの?
A:趣味の本を読む人は検討する価値があるだろう。
たとえば、あなたが将棋ファンなら検討する価値はある。
Kindle価格540円で月刊の『将棋世界』がUnlimited。しかも、『将棋世界 2013年3月号』までさかのぼっての読み放題。『将棋年鑑』もUnlimited。『NHK 将棋講座』のテキストもUnlimitedだ。過去の名著や新しい将棋本も読める。そうなると断然、お得だ。
Q:他には、どういう人に向くの?
A:たとえば、デザインを勉強していて、本当は、『CGWORLD』『月刊MdN』『Web Designing』『+DESIGNING』あたりは読んでおきたいんだよなーって感じだと、もうこれでモトは取れる。なにしろ、どの雑誌も、一冊1000円超えてるのに、それが4冊読めて月額980円なのだ。しかもバックナンバーがUnlimitedなものもある。
特に専門性のある勉強をがんばっている学生は、自分が勉強すべきジャンルの雑誌がKindleUnlimited対象かどうかをチェックしてみよう。
いままで専門雑誌はなかなか高くて、毎号買うのはしんどいと感じてた人もKindle Unlimitedなら手が出せるのではないか。
月額980円で払って、毎月雑誌を何冊か読む環境に自分を置く。
新鮮な情報をセレクトしてまとめてくれる雑誌は、自分を成長させるのに適している。
Q:タレント写真集とかはどう?
深田恭子の最新写真集『深田恭子写真集 AKUA』『深田恭子写真集 This Is Me』は、Kindle版すらないのでもちろん読み放題で見ることはできない。
ビキニ姿の深田恭子が表紙の『週プレ No.31』は、Kindle版はあるのに、Unlimitedにはない。深田恭子ファンは、まだKindleUnlimitedはまだ様子見でいいだろう。
Q:じゃあ、タレント写真集はダメ?
A:そんなことはない。これが深田恭子ファンではなく、川村ゆきえファンなら話が変わる。なぜか川村ゆきえの写真集はUnlimitedが多い。
『FRIDAYデジタル写真集 川村ゆきえ「衝撃の解禁エロス」』・『川村ゆきえ「豊潤甘口」』・川村ゆきえ「避暑地の恋」・川村ゆきえ「Sweet Emotion」・川村ゆきえ写真集『ひらく〜秘裸区〜』と、怒涛の勢いでUnlimitedだ。実は、写真集はけっこうUnlimited。「FRIDAYピース」「FRIDAYデジタル写真集」「Idol Line」「必撮!まるごと」等のシリーズがUnlimitedしておるのだ。
Q:他に、読み放題に向くものは何があるの?
A:電子書籍先行型のボーンデジタル系の本は、Unlimitedが多い。テーマをピンポイントに絞って、コンパクトに作られたものが多い。『トランプに引き裂かれるアメリカ 現地レポート』、芥川賞を受賞した村田沙耶香のエッセイ『コンビニエンスストア様』など13ページぐらいの長さでサクッと読める。読み放題にピッタリだ。読み応えはあるが、テーマのエッジが立っていて紙では出てないものもある。『イベンターノートが声優にインタビューしてみました』、『ゲーム界のトップに立った天才プログラマー 岩田聡の原点: 高校同期生26人の証言』、米光一成『思考ツールとしてのタロット』など。
Q:どうやってスタートするの?
A:30日無料体験サービスがある。
Kindle Unlimitedのページで「30日間の無料体験を始める」をクリックすればOK。
30日後から自動的に課金される。
もし、辞めたいときは、退会しなければならない。
Q:退会の方法は?
A:アカウントサービスのページで、「コンテンツの端末の管理」をクリック。
「コンテンツの端末の管理」画面で「設定」をクリック。
「Kindle Unlimitedの設定」の「登録を管理」をクリックして、「Kindle Unlimited会員登録をキャンセル」しよう。
Q:結局、Kindle Unlimitedオススメ?
A:雑誌で読みたいものがあれば、ほぼそこでモトが取れるので、さらに読み放題がついてくると考えればお得だろう。あとは、特定の趣味でガンガン読むタイプの人。あと洋書を読む人(洋書120万冊以上はさすがに凄い)。それ以外の人は無理してやらなくてもいいと思う。
(米光一成)