「関東は右側を開けるけれど、関西は左側を開けるよね」。エスカレーターの乗り方について、そんな話をしたことがある人も多いのではないだろうか。関西、関東の別は置いておくとして、エスカレーターの片側は片側を開けておくのがマナーというイメージがまかり通っている。

なぜ、エスカレーターの片側を開けるかと言えば、 “上り下りする人を通すため”というのがその理由だろう。しかし、実はエスカレーターは「歩かない」のが正解。上り下りする人のために片側を開けておくことは何が問題なのかブロガーの書き込みを調べてみた。

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エスカレーターを上り下りする人について、不満を感じている人は実は少なくないようだ。

・大きな荷物を持った人が通るとき荷物が足に当たって痛い思いをしたことが何度か
・急いで駆け抜けるヤツ。狭いところを急ぐな。ぶつかってるんですけど!
・あの距離を急いだってたいして時間が変わるわけではないでしょう。焦っているだけ

しかし、心の中でそう思いながらも開けずにいられない実情もあるようだ。

・片側開けてないと、後ろからのプレッシャーがすごいんだよね……
・二人で並んでたら後ろから咳払いですごいアピールが。こっちが正しいんですけど
・駅には変なヤツが多い。もめごとの原因は作りたくないから仕方なく片側開けてます

一方、エスカレーターで歩きたい人にも、歩きたい人なりの言い分がある。

・片側は歩く人のための通路。見てればそうなってるのはわかるでしょうに
・エスカレーターをふさいで平気な人ってなに考えているのかなぁ。歩道をちょっと
 横切ったり、法定速度をちょっとオーバーしたり、なんてこともしない人なの?
・エスカレーターをふさいでいるのは年寄か、どんくさそうなヤツばかり

歩きスマホをする人が増えたからだろうか。エスカレーターで起きる事故の件数は、ここ数年増え続けているという。東京消防庁によれば、都内でエスカレーター事故により救急搬送者の数は、2012年は1289人で、13年は1380人、14年は1443人となっている。

事故の直接的な当事者になっていなければ、マナーを守るほうが正しい、マナーにうるさいほうがうっとうしいなど、いろいろなことが言えるだろう。しかし、実際に事故の当事者になってしまったとしたら、「守っておいたほうがよかった!」なんてことになるのではないだろうか……!?

(イノウエアキオ)