オールスターで魅せたDeNA・山崎康晃のサプライズ

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 夏の祭典、オールスターゲームが終了。今回は日本ハム・大谷翔平が打撃で話題をさらった。

 ここでは、2年連続Aクラスでのターンでオールスターゲームを迎えたDeNAの守護神・山崎康晃にスポットを当ててみたい。

 まず初戦は、DeNAのキャプテン・筒香嘉智が暴れまくりMVPを奪取。続く、横浜スタジアムでの開催となった第2戦、セ・リーグリードの最終回に山崎が登場した。地元・横浜ファンによる「康晃ジャンプ」にハマスタが揺れる。

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■いきなりの「魔球・ナックルボール」!

 マウンドに上がった山崎は、阪神・原口文仁のサインに長々と首を振る。放った初球はナックル。球種がわかっていても予測不能な軌道に惑わされた原口はファンブルしてしまったが、判定はストライク。いきなりの「魔球」のにハマスタがざわめいた。

■番長のサプライズ投球を継承

 これまで、球場をざわつかせる「サプライズ投球」をオールスターゲームで見せてきたDeNA(横浜時代含む)の投手といえば、番長・三浦大輔。三浦は大打者相手に山なりの超スローカーブを放って、球場を沸かせてきた。

 「ハマの守護神」となった山崎は、今回のオールスターゲームで大先輩の「サプライズ投球」を継承した。

■和製ナックルボーラ―の道は?

 山崎のナックルと言えば、帝京高時代からの持ち球。亜細亜大でもしばしば見せていたが、プロ野球界入りしてからはほぼ見せていなかった。それにもかかわらず、いきなり放ったナックルが揺れながらストライクに入ってきたのには驚きだ。

 ナックルを持っていることは知られていたが、今後は実戦の配球に織り込んで、ナックルボーラ―としてのポジションを確立するのも面白い。

 日本球界では、本格的なナックルボーラ―は少ない。ここ20年くらいでは、広島と西武に在籍した青木勇人、ロッテ、中日、巨人に在籍した前田幸長が目立つくらいだ。最近では、女子プロ野球の吉田えり、といったところだろうか。

■今年も自己記録を更新できるか

 昨年の山崎は37セーブを記録し、新人王を獲得。目覚ましい活躍を見せた。では、今年の後半戦ではどのように戦っていくのか。

 前半戦を終えてすでに20セーブを記録。順調にいけば昨年超えは可能だが、昨年より被弾シーンは多いので、まだ予断を許さない。

 念願のAクラス、そしてCSへの切符を手中におさめることができるか。山崎がキーマンであることに違いはない。

文=元井靖行(もとい・やすゆき)

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