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 都知事選で一時は台風の目になるかと思われた桜井俊・前総務事務次官(62)が出馬を固辞。嵐の櫻井翔(34)の父親というネームバリューと実直な人柄によって自民党から白羽の矢を立てられたが、頑なに「家族に迷惑を掛けたくない」と出馬要請を固辞した。だが、『週刊女性』(主婦と生活社)が息子の櫻井翔について「政治家転身もあり得る」「ジャニーズ事務所の社長を狙っている」と秘めた野心を報じたことが新たに話題になっている。

■櫻井翔は意外な野心家?関係者が暴露

 記事では、櫻井パパの小・中学校の同級生だという落語家の立川談之助(63)が櫻井家の内情を暴露。談之助によると当初、櫻井パパは息子のジャニーズ入りに反対だったといい、櫻井が嵐のメンバーとして活躍するようになってからも「歌や踊りはそういつまでもできないから」という理由でキャスターや情報番組の司会を勧めていたという。

 このアドバイスに従ったのか、櫻井は2006年から情報番組『NEWS ZERO』(日本テレビ系)のキャスターに就任した。

 これに関連して談之助はキャスターから政界へと転身した小池百合子・元防衛相(63)の例を出しつつ、櫻井の「政治家転身」の可能性を示唆。櫻井パパの妻(櫻井翔の母親)が故・小渕恵三元首相の親戚筋にあたり、櫻井は小渕元首相の娘である小渕優子・元経済産業相(42)と幼なじみ。いつでも政治家転身の地盤が整えられるという。

 さらに同誌では、嵐の元スタッフだという人物が「櫻井くん本人も政治家になりたいんじゃないかな」と証言。櫻井は“いい意味で”エリート意識が強く、権威主義的な性格であることが理由だという。この人物はさらに、櫻井が「将来は絶対にジャニーズ事務所の社長を狙う」と漏らしていたとも告白している。もしこれが事実なら「ジャニーズ乗っ取り」を画策しているとも読める。

■政治家転身とジャニーズ社長の現実味

 記事だけ読めば櫻井の野心家ぶりに驚いてしまいそうだが、実際に政治家転身やジャニーズ社長就任はあり得るのだろうか。

「現在のジャニーズ事務所は同族経営。株の大半を保有しているのはジャニー喜多川社長(84)や姉のメリー喜多川副社長(89)、メリー氏の娘である藤島ジュリー景子副社長(49)の3人。親族以外ではメリー氏の秘書が一部保有しているだけです。メリー氏は『週刊文春』(文藝春秋)のインタビューで『次期社長は娘のジュリー』と明言しており、これに親族以外が割って入るのは難しい。仮にジュリー氏が退任したとしても、所属タレントのトップとして同事務所の取締役を務めている近藤真彦(51)や、一時はジュリー氏との結婚話が持ち上がったこともある東山紀之(49)が後に控えている。櫻井の社長就任の可能性は皆無に近く、もしそのような発言をしたとしても冗談だったと考えるのが自然です」(芸能関係者)

 では、政治家転身の可能性はどうだろうか。

「嵐が絶大な人気を誇っている現状では絵空事ですが、アイドルとしての人気が落ち着いてくる10年後、20年後となれば全く可能性がないとは言い切れない。ジャニーズ事務所に残っていても上が詰まっているために役員に加わることはできず、それならキャスター経験を生かして政治家に……と考えても不思議ではないからです。体制側とパイプを持ちがたっているジャニーズ事務所も応援してくれるかもしれない。ただ、あくまでそれは櫻井のタレント寿命が短ければの話。先輩のSMAPが40歳を過ぎても第一線で活躍していますし、将来的な話であっても政治家転身に魅力を感じるほど櫻井が急激に凋落するとは考えにくい。あくまで『ないとは言い切れない』程度でしょうね」(前同)

 ファンや世間を騒がせた櫻井の「政治家転身説」だったが、どうやら父親への出馬要請に引っ掛けて話を広げた……というあたりが真相といえそうだ。

文・夢野京太郎(ゆめの・きょうたろう)※芸能から社会問題、ITニュースやアングラ系の話題まで幅広くカバーするフリーのジャーナリスト。雑誌などに数多く寄稿している