ミック・ジャガープロデュースのテレビドラマ『ビニール』、シーズン1で打ち切り

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 ミック・ジャガー(72)と映画監督マーティン・スコセッシ(73)によるテレビシリーズ『ビニール』がシーズン1で打ち切りとなるとHBOが発表した。HBOは「慎重に考慮した結果、『ビニール』はシーズン2へ移行しない決断に至りました。明白なことですが、容易な決断ではありませんでした。このプロジェクトにおけるクリエイティブ・チーム、キャストの懸命な仕事ぶりと情熱へ多大なる尊敬の念をいだいております」と予想外のニュースを伝えた。

 このドラマは、1970年代の音楽業界を舞台にその時代のスターたちと共に「架空上の登場人物たち」が登場する作品で、ミックの30歳の息子ジェームズ・ジャガーもパンクシンガーとして出演している。

 すでにシーズン2に関してはHBOが一旦はゴーサインを出していたが、視聴率はかんばしくなく、2月のプレミア放送の際にはわずか76万4000ビューを獲得するにとどまっていた。また4月に本格的に番組がはじまった際には、HBOはクリエーターのテリー・ウィンターの降板を発表していた。

「『ビニール』のシーズン2へと向かうために、この番組のクリエイティブな面における方向性に変化をもたらす適切なタイミングであると判断しました。テリー・ウィンターとは『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』『ビニール』などのHBOにおけるプロジェクトで長年にわたりよきパートナーシップを気築いてきましたが、彼とは次のコラボレーションをすることを楽しみにしています」

 ボビー・カナヴェイル扮するアメリカのレコード会社社長リッチーやそのスタッフたち、音楽関係者、スターたち、ミュージシャンを目指す人々が日々繰り出すドラマを描くこの作品には、第1話にレッド・ツェッペリンのロバート・プラントの役が登場したり、故デヴィッド・ボウイがカメオ出演したりと豪華な面々の姿が見られていた。

 以前ミックはこのドラマについて「どうやったらよい感じになるかってたくさん話をしたんだ。架空の登場人物に加えてデヴィッド・ボウイやレッド・ツェッペリンら実在の人物も登場させたいってことはわかっていたんだ。話し合うのにとても面白いトピックだよ。どうやって、コンセプトをうまく表現するかってね」と意欲を語っていた。