一方で、英紙『デイリーメール』は、ポルトガル戦で最も精彩を欠いたヴァーディの先発落ちとルーニー&ケインの2トップを予想する。はたまた、ルーニーこそ混乱の原因で、彼さえ外せばケイン、ヴァーディ、アリのトリオが生きるという意見も根強い。さらには4-3-3への回帰や、2列目にルーニー、アリ、スターリング、ララーナのうち3枚を並べ、ケインを支える4-2-3-1を推す識者もいる。

「今回のチームには、僕がプレーしてきた中でも最高のポテンシャルがある」

 三十路を迎えたキャプテンのルーニーは、そう胸を張る。

 しかし、よく言えばオプション豊富で「豪華絢爛」だが、最悪の場合は「宝の持ち腐れ」で終わる可能性もあるのが、今のイングランド代表アタッカー陣だ。そして、スティーヴン・ジェラードとフランク・ランパードのようなスターを無理矢理ピッチに並べて負け続けてきたのが、このチームの歴史でもある。

 もちろん“ビッグ3”が機能すれば相手にとって大きな脅威だ。だが、そうでなければ過ちを繰り返すだけ。理想を追うか、潔く割り切るか。来たる大会初戦、ロシア相手に、ホジソン監督がどんなイレブンを、どんな形でピッチに送り出すのか、必見だ。

(記事/Footmedia)