絶好調の本田が3ゴールを演出…ミランが大勝で13年ぶりの伊杯決勝進出

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 コッパ・イタリア準決勝セカンドレグが3月1日に行われ、日本代表FW本田圭佑が所属するミランとレーガ・プロ(3部)のアレッサンドリアが対戦した。本田は右サイドハーフで先発出場している。

 ミランは3回戦から登場し、セリエBのペルージャとクロトーネ、セリエAのサンプドリアとカルピを撃破して準決勝に進出。1月26日に行われたファーストレグではFWマリオ・バロテッリのゴールにより、1−0の勝利を収めた。ミランは2002−03シーズン以来となる13年ぶり6度目の制覇を狙う。一方、3部のクラブとしては32年ぶりに準決勝進出を果たしたアレッサンドリア。逆転で80年ぶりの優勝を狙う。ミランの先発メンバーには、出場機会の少ないGKクリスティアン・アッビアーティ、MFアンドレア・ポーリ、FWジェレミー・メネズ、FWマリオ・バロテッリらが名を連ねた。

 最初に決定機を迎えたのはミラン。7分、ユライ・クツカがドリブルでエリア内左へ進入。相手DFをかわして折り返しのボールを送ると、ゴール前でフリーになっていた本田が左足で合わせたが、ボールは枠の上に外れてしまった。本田にとっては絶好の得点機会だったが、決め切ることはできなかった。

 ミランはアレッサンドリアのチャンスを2回連続で防ぐと、今度は先制点を目指して相手ゴールに迫る。15分、左サイドのバロテッリがエリア内の右から左へ走りこんだ本田へ浮き玉のパスを送る。本田がヒールで落とすと、メネズが右足シュートを狙ったが、ここは決め切ることができなかった。

 ようやくスコアが動いたのは20分、バロテッリからパスを受けた本田がダイレクトで前線へ浮き球のパスを送る。絶妙なボールに抜けだしたメネズがエリア内右から右足シュートを放つと、これがゴール左下に決まり、ミランが先制に成功した。

 続く25分、右CKを獲得すると、ジャコモ・ボナヴェントゥーラが右足でクロスを供給する。ゴール前のクツカが頭で合わせると、ファーサイドに流れたボールをアレッシオ・ロマニョーリが押し込み、ミランがすぐさま追加点を奪った。

 その後もアレッサンドリアを押しこむミラン。39分、エリア内右で本田がパスを受けると、一瞬のタメを作って外へ回りこんだポーリへパス。ポーリが折り返したボールをフリーのメネズがこれを押し込み、ミランがリードを3点に広げた。このままミランが大量リードを得てハーフタイムを迎えた。

 ミランは後半開始からクツカを温存し、ホセ・マウリが途中投入。さらに58分にはボナヴェントゥーラを下げてケヴィン・プリンス・ボアテングをピッチに送り込んだ。

 なんとか1点を返したいアレッサンドリアもチャンスを作る。62分、右サイドからマッシモ・ロヴィーゾがクロスを入れると、マヌエル・フィッシュナレルが頭で合わせたが、ボールはわずかにゴール左へ外れてしまった。

 ミランは76分にこの試合2ゴールのメネズを下げ、カルロス・バッカを投入した。直後の77分、アレッサンドリアが決定機を作る。右サイドのヴェドラン・チェリャクが上げた鋭いクロスをニアのフィッシュナレルが合わせる。ボールはGKアッビアーティの股を抜けたが、ここはマッティア・デ・シリオがなんとかカバーに入ってゴールを阻止した。

 すると80分、ミランが右CKを獲得。本田のクロスがワンバウンドしてファーサイドへ流れる。これをロマニョーリが合わせると、一度はDFがボールをかき出したかに思われたが、ゴールラインテクノロジーの判定で得点が認められた。

 最後まで攻めてを緩めないミラン。89分、オフサイドぎりぎりでマウリからのパスに抜けだしたバロテッリが、GKとの一対一から股抜きシュート。これが決まり、ミランが5点目を奪った。このままミランが5−0でアレッサンドリアに大勝を収め、2002−03シーズン以来13年ぶりの決勝進出を決めている。なお、本田はフル出場を果たした。

 決勝は5月21日にローマ・スタディオ・オリンピコで行われ、ミランはユヴェントスと日本代表DF長友佑都が所属するインテルの勝者と対戦する。

【スコア】
ミラン 5−0(2試合合計スコア:6−0) アレッサンドリア

【得点者】
1−0 20分 ジェレミー・メネズ(ミラン)
2−0 25分 アレッシオ・ロマニョーリ(ミラン)
3−0 39分 ジェレミー・メネズ(ミラン)
4−0 80分 アレッシオ・ロマニョーリ(ミラン)
5−0 89分 マリオ・バロテッリ(ミラン)