いまだ収まらない独立騒動の余波

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 SMAP・中居正広(43)が司会を務める『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS系)の番組名が『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』に変更されることが明らかになった。放送の数日前からテレビ番組表が『金曜日のスマイルたちへ』になっているとして水面下では注目を集めていたが、TBSは一部メディアの取材に番組変更を認めるコメントを述べた。しかし、放送15年になる長寿番組の“異変”は、各方面に波紋を呼んでいる。

「金スマさん粋なことするね」

 そもそもは、1980年代に放送されたテレビドラマ『金曜日の妻たちへ』(TBS系)をもじり、2001年10月にスタート。『金スマ』の愛称で親しまれているが、ネット上では2月8日頃から公式サイトの一部や番組表が『スマたちへ』ではなく『スマイルたちへ』に変わったとして、物議をかもした。

「実は、歌手・小林幸子(62)をゲストに迎えた1月22日の放送でも、オープニングの表示が『スマイルたちへ』になっていた。この日は小林が経験した事務所トラブルから復活を追った特集でしたが、オンエアー時は“SMAP解散騒動”が落ち着いていない状況だった。そのため、SMAPファンの間では『金スマさん粋なことするね』などと話題になっていました」(ジャニーズに詳しい記者)

 しかし2月12日、TBSの番組宣伝部はORICONSTYLEの取材に対して「放送15年、600回を迎えるにあたり、視聴者の皆様も番組出演者・スタッフ一同も笑顔があふれる番組に…という想いを込めて番組タイトルを変更致しました」と、コメント。タイトルは12日放送回より変わるが、企画内容は変更の予定がないという。

「解散・独立となっていればSMAPの“スマ”が使用できなくなるとあって、番組の存続自体も心配されていました。現在のところはグループ継続となっていますが、彼らとジャニーズ事務所の契約更新時期は9月にやってくるため、いまだに『SMAP解散』『中居脱退』説が後を絶えません。また、レギュラー出演者のタレント・ベッキー(31)も休業に追い込まれました。元ネタの『金曜日の妻たちへ』は不倫がテーマとなっていることもあり、ネット上ではさまざまな憶測が飛び交っています」(芸能ライター)

 さらに『金スマ』といえば、先日は清原和博容疑者(48)のタレント活動復帰を後押ししたとして、非難が集中したばかり。清原は一部メディアで薬物使用疑惑を伝えられた後、昨年4月の『金スマ』でおよそ1年ぶりにテレビ復帰を果たしていたが、2月2日に覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されたことは既報の通り。SMAPの解散騒動、ベッキーの不倫とゴタゴタ続きだった上に、疑惑があった人物に手を差し伸べた『金スマ』は「打ち切り」危機もささやかれていた。

 そんな不幸続きの『金スマ』だが、そう簡単に番組を打ち切ることができない背景には、高視聴率も影響している。スポーツ紙記者が解説する。

「今年の『金スマ』は、EXILEを取り上げた1月8日の2時間スペシャルが15.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、ロケットスタートを切りました。ほかにも小林がゲストだった22日の2時間スペシャルは11.9%で、こちらも2桁。また、NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』で話題の俳優、ディーン・フジオカ(35)が出演した29日の通常枠は、17.9%で同時間帯トップでした。高視聴率連発している枠だけに、局としてもタイトル変更は苦肉の策だったのでしょう」

 賛否両論を巻き起こしている『金スマ』だが、SMAPファンの中には「タイトル変わっても結局『金スマ』だよね」という前向きなコメントも見受けられる。『スマイルたちへ』という明るいタイトルになったことで、番組に漂う不穏な空気を取り払ってくれると良いのだが……。

(文/恩田サチコ)