福袋は日本の新年に販売される商品を指し、日本の商習慣の1つだ。毎年、福袋を購入することを楽しみにしている人も少なくないだろう。近年は福袋の商習慣が日本国外へと広がりを見せているほか、日本を訪れる外国人旅行客が増えていることから、外国人向けの福袋を用意する商業施設も現れている。(イメージ写真提供:123RF)

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 福袋は日本の新年に販売される商品を指し、日本の商習慣の1つだ。毎年、福袋を購入することを楽しみにしている人も少なくないだろう。近年は福袋の商習慣が日本国外へと広がりを見せているほか、日本を訪れる外国人旅行客が増えていることから、外国人向けの福袋を用意する商業施設も現れている。

 爆買いで注目を集める中国人旅行客にとっても、日本で福袋を購入することは楽しみの1つとなったようで、2016年の初売りでは多くの中国人旅行客が福袋を購入したようだ。

 中国メディアの長江網は6日、多くの中国人旅行客が日本で福袋を購入したとの報道に対し、「福袋には一体どのような魅力があるのだろうか」と論じる一方で、電気炊飯器や温水洗浄便座に続いて、今度は福袋が爆買いの対象となったことに対し、まだまだ中国では福袋の存在すら知らない人が多いなかで、「福袋はどうやって短期間に中国人の心を掴んだのか」と論じた。

 記事はまず、中国人が福袋を爆買いしたということが中国で報じられると、多くの中国人は「福袋とは一体何物だ?」と疑問を抱いたはずだと伝えつつ、福袋とは「さまざまな商品を1つの袋に詰め込んだ、日本の商業施設などが新年に販売する商品」であり、購入価格よりも値打ちのある商品が手に入る可能性もあるものであることを紹介した。

 続けて、15年には中国人旅行客の間で温水洗浄便座や電気炊飯器を日本で購入することがブームとなったことを伝え、中国人旅行客が新年に福袋を爆買いしたのも温水洗浄便座などと「似たような現象である」と指摘。特に福袋という中国では見られない商習慣が中国人消費者にとっては目新しかったとの見方を示し、中国では人びとの生活水準が向上し、物質面でのニーズが満たされ始めたことで、今度は精神面のニーズが顕在化し始めていると論じた。

 予め何が入っているか分からないが、総額で見た場合は値段以上の価値のある福袋という存在が、中国人の「精神面での消費ニーズ」に合致し、購買意欲を刺激したのかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)