なんとも豪快な売り出し方です。

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仕事などの都合で高級住宅街を歩いているとき、ふと電柱を見ると、「〇億△千万円」などと書いてある物件情報があったりする。

「〇億」という物件のわりには、二色刷りのペラペラのチラシだし、電柱張りだし、「こんな高額物件を探す人って、こんな電柱貼りを見るものかなぁ」と不思議に思っていた。

もちろん数億円という物件は世の中にいくらでもあるし、チラシや不動産のサイトなどではしばしば見かける。
でも、高額物件を探している人がたまたま近所にいたり、付近を通ったりして、電柱張りをたまたま見て問い合わせるものなのだろうか。

そんな疑問を抱いていたところ、都心部環状線沿いに新築マンションが登場し、こんな大きな垂れ幕が掲げられているのを見つけた。

「新築一棟売りマンション」

問い合わせの会社名と電話番号があるだけで、その他の情報はない。
付近の物件の相場を調べてみると、2LD程度の中古マンションでも3000万円は下らない。いったいいくらくらいするのだろう。どんな人が垂れ幕を見て問い合わせするのだろう。
環状線沿いだけに、羽振りの良い企業などが車で通りかかり、垂れ幕を見て「いいじゃん! 投資用に買っておこう」とか思うものなのだろうか。
問い合わせ先に電話で聞いてみると……。

「は? 問い合わせ? そんなもんいくらでもあるよ。モノがないんだから。なんせここ10年、そのへんで新築分譲なんて出てないんだから。で、あんた、買うの買わないの? な〜に言ってんだ、おまえ? 頭おかしーんじゃねーの?」

結局、金額など何もわからないまま電話は切られた。
つまり、一般人には全くご縁のない世界の物件であり、問い合わせ先が大きく載っているからといって、気軽に問い合わせて良いところではないのだろう。
失礼いたしました。
不動産調査隊)