学生の窓口編集部

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中古車や住宅などでは当たり前となっている手付金(てつけきん)。ほかのひとが買わないように確保するために「代金の一部を支払う」と思われがちだが、手付金は基本的に代金に充当されないのはご存じだろうか?

手付金の本質は解約したときのペナルティで、買い手がキャンセルすれば1円も戻ってこないし、倍返しすれば売り手から断ることもできる。内金(うちきん)や申込金(もうしこみきん)と混同されているものの、役割はまったく別モノなので、代金の一部になる「手付」かを確認してから支払おう。

■手付金は「ペナルティ」の前払い
高額な商品を購入する場合、まずは代金の一部を支払い、その後に残金を精算するのが一般的だ。これはマンションやアパートを借りるさいにも見られ、「ほかのひとに貸さないで」とその物件を予約する意味もある。中古車や不動産のように「代わりのもの」に変更できない商品では当然のようにおこなわれ、ひとことで申込金/内金/手付金などと呼ばれているが、手付金はまったくの別モノで代金の一部に「ならない」場合もあるのだ。

内金や申込金は契約が成立する前なら、買い手の都合でキャンセルつまり買う/借りるのをヤメた場合でも返金されるのが一般的だが、手付金は民法・557条によって、
 ・買い手の都合でキャンセル … 手付金を放棄する
 ・売り手の都合でキャンセル … 手付金の2倍を買い手に支払う
と定められ、言い換えれば「キャンセルするためのルール」、すこし意地悪な表現をすれば「ペナルティ」にほかならない。しかも「代金の一部」とは定められていないので、申込書に「手付金」と書いてあったら、キャンセルした場合はもちろん、契約が成立したあとはどうなるのかをきちんと確認しておこう。

■証約手付なら安心
手付金を代金の一部として払うことはできるのか? 基本的にはNoだが、契約次第でYesにもなる。手付には大別して3種類があり、

証約(しょうやく)手付 … 代金の一部として支払う手付金
解約手付 … 解約した場合のペナルティ
違約手付 … 損害賠償のための手付金

明記されていない場合は2.の解約手付で「放棄か倍返しルール」が適用される。3.違約手付は一種の保証金だが、手付金を超えた金額を請求されることもある。つまり、申込書に「証約手付」と記載されていれば心配する必要はないが、単に「手付金」としか書かれていない場合は「解約した場合は返金できません」の意味しか持っていないのだ。

トラブルを避けるためには、
 ・内金や申込金として支払う
 ・手付金として要求された場合は、1.~3.のどれなのかを確認する
 ・「代金の一部として」的な記載を確認する
でOKだ。勝手に「これは代金の一部になる」「キャンセルしても戻ってくる」と思い込んでいると、あとでイタいめにあうのでご注意を。

■まとめ
 ・手付金は一方的にキャンセルしたときのペナルティ
 ・買い手の都合なら手付金を法規、売り手がキャンセルする場合は「倍返し」が必要
 ・自動的に「代金の一部」になるのは「証約手付」のみ