芸人もコスプレで参加! 『アメコミリーグ』がおもしろい

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なだぎ武、川谷修士(2丁拳銃)、竹若元博(バッファロー吾郎)、おもしろ佐藤(御茶ノ水男子)といった、アメコミ好きなよしもと芸人たちによるトークイベント『アメコミリーグ』。通常は高円寺のアメコミ専門マンガ喫茶「ACBD」で行われているこのイベントだが、スタート1周年を記念して、阿佐ヶ谷ロフトAに会場を移した特別バージョン『アメコミリーグ シビルウォー』が9月24日に開催された。



人気のアメコミイベント同士がコラボ


とある法律を巡ってアメコミヒーローたちが二派に分かれて争う……というアメコミの名作『シビル・ウォー』にちなんだサブタイトルがついた今回は、アメコミリーグに別の人気アメコミイベント『しゃべんじゃーず』の面々がゲスト参加するというコラボスタイル。
お客さんに話を聞いてみると「元々2丁拳銃やバッファロー吾郎のファンで。イベントに通ううちにアメコミにも興味が出てきて、自分でも映画を観たりするようになりました。今回は他のイベントとのコラボなので普段とどう変わるか楽しみ」というお笑いファンの女性のほか、会社帰りとおぼしき男性も多く、男女比は7対3程度だった。



芸人を中心にアメコミエディターの柳亨英氏やアメコミ好きアイドル・才原茉莉乃(Chubbiness)、アメコミフィギュアショップ「豆魚雷」のB・黒須氏、先述の「ACBD」の内尾氏らも参加して、にぎやかムードでイベントが始まった。会場を見回した出演者陣、まずは客いじりからスタート! 自分と同じ『アイアンマン』のコスプレの男性を見つけて「さてはニセモノだな?」と言いつつ、「その衣装は買ったの? でもアーマーは自作なんだ!?」などとすかさずリサーチに入るおもしろ佐藤(御茶ノ水男子)。なだぎ武はセクシーなキャットウーマンコスプレの女性に「ボンテージ感がいいですね〜!」などと散々絡んだ挙句、「フラッシュは黙ってください」と川谷に一喝され会場が笑いに包まれていた。アメコミにはマーベル・コミックとDCコミックという2大出版社があるが、この日のトークテーマは「DCコミック特集」。なのでマーベルキャラクターであるスパイダーマンコスプレのお客さんに「今日はDC特集やぞ?」と登壇者たちがツッコむ一幕も。



会場が一体となって大盛り上がり


この日はバットマンやスーパーマンといったDCキャラクターの紹介をしつつ、来年公開の『バットマン VS スーパーマン』のクールな予告編映像などを上映。そしてコミックでは過去にどんな対決が行われていたかを紹介していくのだが、バットマンとスーパーマンにロビンを加えた徒競走対決など、映画の世界とはほど遠いゆるさにお客さんも苦笑い。

続いて「知ってどうする? B級ヒーロー編」「知ってどうする? B級ヴィラン編」と題して、あまり知られていないヒーローやヴィランたちを紹介していくが、酩酊状態で敵を酒瓶で殴る“酔って酒瓶で頭を殴るマン”、貧乏ゆすりで敵を苛立たせる“震えてるマン”などトホホな8人が集まったB級アベンジャーズ的な「セクション8」などに登壇者が小気味よくツッコミを入れていくので、ステージはいつしかお笑い番組のひな壇状態に。 



後半の「トーク・シビルウォー」は、「理想の上司はトニー・スターク(アイアンマン)かブルース・ウェイン(バットマン)か?」など、二択のトークテーマで登壇者たちが戦うコーナー。ちなみに理想の上司は8対2でトニー・スタークの圧勝。理由は「(バットマンが活躍する犯罪都市の)ゴッサム・シティの会社に通いたくない!」「トニーが上司なら仕事をサボっても怒られなさそう」など様々。お客さんも挙手で参加したりと、会場が一体になって盛り上がれる内容だった。



そして『アメコミリーグ』の会場である「ACBD」から重大発表が! アメコミの翻訳本は1冊2000〜3000円からと日本のマンガに比べて値が張るものが多く、個人で大量に集めるのが難しいこともあって「ACBD」のようなアメコミ専門マンガ喫茶サービスが誕生したのだが、今回クラウドファンディングを利用して、月会費制定額読み放題サービス(月額1000円で利用し放題を予定)を導入するプロジェクトを立ち上げたとのこと。アメコミの認知度を高めるためにスタートした『アメコミリーグ』だけに、登壇者もお客さんも今回唯一の真面目な話に聞き入っていた。



ラストは“一番盛り上がる”グッズ紹介&プレゼント


ラストの枠は豆魚雷のB・黒須氏がメイン。イベントの中でも“一番盛り上がる”というこれが何かというと、アメコミグッズの紹介やプレゼントのコーナー! 今回は「海外旅行に行く友達に頼んでおきたいおすすめのお土産」を提案。日本の会社が商品を輸入する場合、口に触れるもの(ドリンク類や口紅などのコスメ、コップなど)や薬事法に触れるもの(バスグッズなどドラッグストアで買えるアイテム)については規制が厳しいのだが、個人が現地で購入して日本に持ち帰る分には問題ないものが多いのだそう。写真のほか、いくつかのアイテムは実物も披露されたのだが、日本ではなかなかお目にかかれないデザインの数々に客席もヒートアップ! しかしアベンジャーズのキャラクターをイメージした香水を開封したところ、超人ハルクの香水がひと昔前の男性化粧品のような強烈な香りで「うわ! おじいちゃんの匂いがする!」(おもしろ佐藤)とステージ上で軽い異臭騒ぎが勃発するというアクシデントも……。

帰り際に登壇者とお客さんが好きな作品について話したり、アメコミファン同士で記念撮影したりと会場がアメコミ愛に満ち溢れた空間となったこの日。今後の開催予定については改めて発表されるそうだが、作品やキャラに詳しくなくても楽しめて、詳しい人ならさらに盛り上がれる『アメコミリーグ』、ぜひ注目してほしい。
(古知屋ジュン)