代打での出場が増えた巨人の高橋由伸[Getty Images]

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 大谷翔平(日本ハム)、藤浪晋太郎(阪神)、山田哲人(ヤクルト)など20代前半で活躍している選手が増えてきている。若手の台頭が目立っているが、ベテランと呼ばれる働き盛りの選手たちも、役割を変えてチームを支えている。

 野手では長年レギュラーだった選手が、代打で活躍するケースが目立っている。現在二軍調整中だが、小笠原道大(中日)がそうだ。小笠原は日本ハム、巨人に在籍していた時は、球界を代表するスラッガーで、両球団でリーグMVPを獲得したことがあるほどの実績の持ち主。ただ、巨人時代の後半は思うような成績を残すことができず、14年に中日へ移籍。中日で与えられた役割は代打。1打席に勝負をかける難しいポジションだが、昨季は81試合に出場して打率.301、1本塁打18打点と大活躍。今季も主に代打で、46試合に出場している。

 40歳の高橋由伸(巨人)は、レギュラーで出場する試合はあるが、代打での出場が増えた。7月24日の広島戦では、両チーム無得点で迎えた9回代打で登場し、広島のエース・前田健太からレフト前へ先制タイムリー。30日のDeNA戦でも、0対0で迎えた8回、代打で出場し、犠牲フライを放った。スタメン出場して4打席立つ機会は減ったが、それでも代打でチームの勝利に貢献している。

 投手では38歳の福原忍(阪神)が先発からリリーフに再転向し、大活躍している。福原はプロ入りして数年はリリーフの経験はあったが、04年以降は先発を務めていた。しかし06年に12勝を挙げたのを最後に、年々勝ち星は減少。10年は先発ローテーションから外れ、二軍生活が続いた。11年に再びリリーフに配置転換となると、同年55試合に登板して、防御率2.59と復活。この年から4年連続50試合以上登板し、14年には最優秀中継ぎのタイトルを獲得。今季も呉昇桓の前を投げるセットアッパーを任されている。

 レギュラーで活躍する選手たちも、どこかで必ず衰えるときが必ず来る。そこで、役割を変えて生き残ることが、1年でも長く現役を続けられる秘訣かもしれない。