交流戦で苦しい戦いが続く巨人の原辰徳監督(左)とDeNAの中畑清監督(右)©BASEBALLKING

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 首位・巨人と最下位・広島までのゲーム差は5.5。交流戦前に好調だったDeNAが3勝12敗1分と苦しみ、交流戦中に首位に浮上した巨人も7勝9敗と負け越している状況。そんな中、交流戦前下位に沈んでいた阪神が9勝6敗、ヤクルトが8勝6敗1分と勝ち越していることもあり、気が付けば3位で並ぶ阪神とヤクルトも、首位・巨人と2.5ゲーム差まで迫っている。

 阪神は3位にいるが、決してチーム状況がいいわけではない。12日のオリックス戦では前カードのソフトバンクとの3連戦、11打数0安打に終わったマートンがスタメン落ち。鳥谷敬、ゴメスといった主力も打撃の状態が上がらず、チーム打率.229、181得点はリーグワースト。投手陣に目を向けても、救援防御率4.34はリーグ最下位。こうしたチーム状況の中、勝ちを拾ってきた阪神は、気が付けばゲーム差を縮めていったといえる。

 上位2チームが交流戦不振ということもあり、5位の中日、最下位の広島も上位進出のチャンスが残されている。開幕前に優勝候補と呼ばれた広島は、主力の菊池涼介、丸佳浩が不調ではあるが、リーグ2位の235得点。昨季本塁打王のエルドレッドが、故障から戻ってきたことも大きい。不安を抱える勝ちパターンのリリーフ陣の整備ができれば、シーズン終盤に優勝争いを演じている可能性もある。

 今季はどこの球団も、何かしらの不安を抱えている。そのため、圧倒的な強さを見せる球団がないのだろう。今後も団子状態が続いていくのか。セ・リーグの戦いから目が離せない。

<交流戦前順位表>

1位 DeNA 29勝19敗0分

2位 巨人 27勝21敗0分

3位 中日 23勝25敗0分

4位 ヤクルト 22勝25敗0分

5位 阪神 21勝25敗0分

6位 広島 19勝26敗0分

<12日終了時点の順位表>

1位 巨人 34勝30敗0分

2位 DeNA  32勝31敗1分

3位 阪神  30勝31敗0分

3位 ヤクルト 30勝31敗1分

5位 中日 29勝34敗1分

6位 広島 27勝34敗0分

※記録は6月12日時点のもの