5日早朝、村上氏の自宅がある六本木ヒルズレジデンスの前で張り込む報道陣。(撮影:吉川忠行)

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村上ファンドの村上世彰(よしあき)代表は5日、東京都中央区の東京証券取引所で記者会見を開き、ニッポン放送株のインサイダー取引疑惑で、「私自身が罪を認め、私自身が甘んじて受け止めると判断した」話し、証券取引法違反容疑を全面的に認めた。

 村上氏は会見冒頭「今回インサイダーの問題について多大なご迷惑をお掛けし、心から深くお詫びを申し上げたい」と述べ、関係者に対して陳謝。週末の2日間、捜査当局の事情聴取の過程で、「知って買ったわけではないが、聞いちゃっている」とライブドア元幹部から重要情報を事前に入手したことを認め、4日夜に地検の調書にサインしたことを明らかにした。村上氏は、目に涙を浮かべながら、「プロ中のプロとして、罪を認め、反省する必要はある」と強調し、ファンドマネージャーの職を辞する考えを表明した。

 その上で、同氏は、自身を含む9人を取締役に選任するよう阪神電気鉄道に求めた5月2日付けの株主提案を取り下げ、阪急ホールディングスが実施している阪神株の公開買い付け(TOB)が成立するよう、阪神株式の売却を検討していくと発表。

 これにより、阪急のTOBが成立する可能性は高くなり、10月1日付で阪急、阪神両社が経営統合し、連結売上高で業界第3位の「阪急阪神ホールディングス」が誕生することになる。【了】

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