セリエA最終節の行われた14日、ユーベ(ユベントス)がレッジーナを2−0で破り29度目の優勝を飾った。優勝セレモニーではカペッロ監督はじめ選手・スタッフ全員が背番号「29」の赤いユニフォームを着てトロフィーを受けとり喜びを爆発させた。

試合後、1ヶ月ぶりに緘口令が解かれたユーベに対する監督インタビューは自然と厳しい質問に移行した。「選手達は皆、よく頑張ってくれた。優勝に値する最高の集団だった」と笑顔で語り始めたカペッロ監督だったがSKYインタビュアーの「来季セリエBでも監督続行か?」との質問に堪忍袋の緒が切れた。ユーベ幹部による「審判操作」スキャンダルの影響でユーベのセリエB、C降格が囁かれている中での直球質問に「なんだと?どういう意味だ?」と穏やかな顔から一変、鬼の形相となった。場を和ませる為にスタジオから「ようやく緘口令が解かれたので真実を聞きたいだけだよ」の言葉も火に油を注ぐだけだった。「緘口令はあなた方マス・メディアが好き勝手に解釈して報道しているからそうなっただけだ。あなた方が報道陣を擁護するように俺は選手を擁護した。だいたい誤報道にも程があるだろ!!」と一気に捲くし立てた。

暗黙の了解となっていた「カルチョ・スキャンダル」が明るみになった直後の優勝。ユーベ選手のドーピング隠蔽から始まった当局の捜査がユーベ幹部による「審判操作」暴露にまで発展した今回の事件。優勝ムードを一瞬で闇に変えたスキャンダル、責任を取るべき人物を誤ってはならない。