2016年の夏季オリンピック大会への東京招致を決議した８日の都議会本会議（撮影：宗宮隆浩）

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東京都議会は８日、本会議を開き、2016年の夏季オリンピック大会を東京に招致する決議案を賛成多数で可決した。都は、４月末に立候補意思表明書とこの日の決議を提出し、国内選考に正式エントリー。６月末までに、日本オリンピック委員会（JOC）に開催概要計画書を提出する。国内選考会は８月30日に開かれる。

　決議では、1964年の前回の東京五輪から半世紀、再び東京で五輪を開催することは、「世界平和を希求する強い意思を世界にアピールするとともに、環境にやさしく豊かで安全な成熟した都市東京を実現する契機になる」とうたっている。

　この日の本会議では、自民党の山��孝明都議が、東京五輪のコンセプトを「世界一コンパクトな大会、環境フレンドリーな大会」として、「都市の世紀、環境の世紀と言われる時代にもっともふさわしいコンセプトだ」と趣旨を説明した。

　討論では、共産党の松村友昭都議が「五輪の趣旨には賛成するが、巨大開発、環境破壊とセットなら賛成できない」と反対。民主党の相川博都議は党として賛成の立場を表明したが、「財政計画が固まった時点で公表すべき。国際社会に通用するコンセプト作りが重要」と注文をつけた。その後、採決が行われ、決議案は可決された。

　散会後、石原慎太郎都知事は、記者団に「議会の合意を得て（実現が）より具体性を帯びた。でも、これからJOCの採決を待ち、IOC（国際オリンピック委員会）の採決を待たなければならない」と語った。

　同五輪には、福岡市も名乗りを上げている。【了】

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