大一の「CR風雲維新ダイショーグン霧子式」(399.6分の1)は、トコトン「牙狼」そっくりのスペックとロングST(165回)のバトルで、中森明菜や氷川きよしより、忍者ハットリくんがライバルといった感じです。しかし、勝ちづらさという点で高尾と大一は、ここ数年、ファンとうまくかみ合わない新台が続いています。バカボンやダイナマイトの大一に、スーパーマンリターンズや哲也クラスの完成度を求められます。

 新台ラッシュの中で忘れてはいけないのが「CRヱヴァンゲリオン8 EXtreme Battle」(ビスティ)。かなりの台数が導入されましたが、正直、ヱヴァブームもすっかり冷めた印象なのは、スロットのヱヴァのかなり不振な印象が影響しています。

 このあとビスティは、SANKYOブランドで「CRF・涼宮ハルヒの憂鬱」(239分の1/53%突入、77%継続)という、これもボクたちオジサンパチンカーを完全に無視したサッパリ登場人物に思い入れのないアニメとのタイアップ機を登場させます。「CRぱちんこAKB48 バラの儀式」(約199分の1/50%突入、約72%継続)よりちょっぴり辛めのV入賞RUSHタイプの台でAKB48にぶつけてきます。

 このハルヒを買うために同じ台枠で中身の違うヱヴァを大量に買ったホールも多く、本家ヱヴァの第9弾は、台枠も一新して年末までには登場するという噂です。その前のヱヴァ8は、潜伏ありの299分・3分の1。70%継続でツボにハマれば2万〜3万発もある、約2200個の出玉を搭載してリメイクです。

 しかし、ほとんど演出が同じなので、新台が入っているとは思われていないようで、空き台も目立ちます。メーカーの在庫処理につきあわされているようで、正直、ファンもツライ思いをしているのではないでしょうか? ビスティは浜崎あゆみさんの新台も始動していますから、2014年後半の巻き返しに期待したいところです。

 もっと驚きの在庫処理はニューギンの「CR花の慶次〜琉」の甘デジです。

 すっかり慶次熱もパチンコ&パチスロともに冷えきった感じは否めませんが、SDのミニサイズの慶次をいったい誰が望んでいるのでしょうか? 原哲夫先生の慶次だからヒットしたのに、一番の武器を捨ててはお話になりません。

 あれこれ悩んで慶次をダメにせず、迷走する慶次は初代慶次の左上のアタッカーと信頼度の高いキセル予告の復活だけで十分人気も復活するはずです。STの慶次が次回作でどう変わるのか楽しみでもあります。

 7月は蒼天の拳や海猿やわんパラと、在庫処理の甘デジが一気に出て、2014年上半期の清算をして、下半期のAKB48を皮切りに本格的なニューマシン、パチンコ新時代がスタートしました。

 スロット5号機の各機種の明暗もハッキリしてきて、お客の賢い選択が見えます。「CR牙狼 金色になれ」から、パチンコ初の“稼働ロイヤリティ”が支払われるようになり、スロットと同じように、客付きがその後のメーカーの明暗をハッキリさせそうです。

◆プロフィール 谷村ひとし 1953年生まれ。95年、みずからの立ち回りを描いた「パチンコドンキホーテ」(週刊モーニング)で大ブレーク。過去20年間のパチンコ収支はプラス6200万円突破。累計で20万人以上を擁する携帯サイトで毎日情報を配信中。詳しくは「谷村パチンコランド」で今すぐ検索!

※この連載に記載されたメーカーごとの大当たりしやすい回転数や独自の攻略法はメーカー発表の内容ではなく、あくまで谷村ひとし氏の経験則であり、データ収集に基づいた私見です。