「THE TOAST」( 税抜3000円)。極上の食パンに10種類の多彩なスプレッドをのせて味わう

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パンケーキやエッグベネディクトをウリにするレストランが2010年ごろから増え続けている。「Eggs'n Things(エッグスンシングス)」や「bills(ビルズ)」など、原宿・表参道エリアの有名店には、連日のように朝から行列が!とはいえ、ここ最近は爆発的な朝食ブームも少しだけ落ち着いてきたようだ。例えば7月初旬にオープンした、“朝食ブームの代表格”サラベス 品川店は、朝食ではなくディナーに注力した店だ。そんな中、まだまだ朝食ブームは続くはず!との思いを強く持ち続けている記者が、新しいムーブメントを感じさせるメニューを発見!!そのメニューとは?そう、誰もが知っているトーストである。

【写真を見る】「ツナサンド」(税抜1600円)は衝撃的なビジュアル!オーダーとは違うメニューが運ばれてきたのかと思わず目を疑ってしまう

羽田空港国際線ターミナルビル2階にある「On the TOAST」はその名の通り、トーストの専門店だ。箱根のリゾートホテル「富士屋ホテル」運営のカフェレストランで、今年3月にオープンしたばかり。開放的な入口を進んでみると、富士屋ホテルをそっくりそのまま再現したという内装が目に飛び込んできた。歴史を感じさせる荘厳な天井、広々とした店内…富士屋ホテルならではの伝統を感じさせる趣のある雰囲気に心が引き締まる。

同店の看板メニューは「THE TOAST」。税抜3000円と聞き、ちょっと怯んだ記者であったが、食べてみれば頷ける価格設定。定番のイチゴジャムやブルーベリージャムの他、イタリア産トリュフバター、フランス産エシレバター、サーモンムース、コムハニーなど、このメニューのためだけに作られた10種類のスプレッドが豪華に添えられている。その多彩なスプレッドを“こだわりのトースト”につけて味わう、という極シンプルなメニューだ。トーストへのこだわりがとにかくすごい!食パンの厚さ、焼き加減、ミミの有無…「どんだけカスタマイズできるんだ!」とツッコミを入れたくなるほどの項目数である。もちろん、トーストはお代わり自由!心ゆくまでスプレッドとの相性を楽しむことができる。中でも、特に記者がおすすめしたいのは「トロピカルフルーツのスプレッド」。パッションフルーツの爽やかな酸味が口いっぱいに広がり、まさに夏にぴったりの味。この10種類のスプレッドの詰め合わせが3000円で販売していたら、記者は迷わず購入しただろう。

単なるトーストだけでは、次なる朝食ブームは起こせない?いやいや、食べてもらいたいメニューは他にも盛りだくさん!同店の齋藤実店長が「常識が覆りますよ」と不敵な笑みを浮かべてサーブしてくれたのが「ツナサンド」(税抜1600円)。運ばれてきた時には目を疑った…「ん?これがツナサンド?」。記者がイメージしていたのは、シーチキンをマヨネーズで和えたツナサラダが挟まっているサンドイッチなのだが、このツナサンドは、マグロの分厚い切り身がトーストに挟まれているだけ。…確かに間違いではない。むしろ正しいとも言える。「まずは見た目でサプライズを起こせるツナサンドが作りたかった」と早乙女清シェフ。ワサビのタルタルソースをつけて食べれば、香り高い上質なマグロの旨味がひしひしと伝わってくる。衝撃的なおいしさだ。

それ以外にも、見たことのないトーストメニューが勢揃い!「UFO」と呼ばれる円筒状の食パンの上に、プリップリの海老が数尾のった「海老ガーリックトースト」(税抜1600円)は、もうトーストというより立派な海老料理(いい意味で)!!さすがフレンチシェフが作る一皿である。

女性が好みそうなスイーツ系もある。ボックス型の食パンの中身をくり抜き、その中にカスタードクリーム、ジャム、フルーツなどをたっぷりと注ぎ込み、フレンチトーストで蓋をした「フレンチトースト(モダン)」(税抜1400円)も、味・ボリュームともに満足のいくメニューだ。おなじみの“ハニトー”進化版と言ったところだろうか。

「“朝食”をテーマに、トーストを軸にしたオリジナルメニューをずらりと並べました」と早乙女シェフは熱っぽく語る。さらに「羽田空港内は、24時間誰かしらが働いている場所です。なので、24時間朝食が必要なわけです。オープンから数か月が経ちましたが、機長、CA、空港職員など、朝食を大切にする方々からの反響が大きく、この場所で朝食を提供することの意義を改めて感じています」とのこと。次なる朝食ブームは、最も身近にあった「トースト」が巻き起こすかもしれない!?【東京ウォーカー】