ミランの新たな指揮官はフィリッポ・インザーギ監督になるようだ。シルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長とアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役は26日、オーナーの自宅アルコレで会議を行った。そこに、インザーギ監督もいたのだ。選択がなされたことの証だろう。

そもそも、唯一と言える真の競争相手だったセビージャのウナイ・エメリ監督は、この日の午後にクラブとの契約延長に応じることを伝えており、“レース”から身を引いていたのだ。

インザーギ監督はガッリアーニ代表取締役とともに、20時54分(現地時間)に到着し、会議は0時に終わった。誰もコメントは残しておらず、正式発表はまだなされていない。だが、もはやプリマヴェーラ(ユース)からインザーギ監督をトップチームへ昇格させるのは確実だ。

つまり、クラレンス・セードルフ監督の時代はわずか4カ月で終わるということである。同監督は1月15日に就任し、最後に指揮を執ったのは今月18日のサッスオーロ戦。2年半の契約を結んだものの、後半戦で勝ち点35、ヨーロッパリーグ出場権獲得に迫るという結果は、クラブに続投を納得させるに不十分だった。

マッシミリアーノ・アッレグリ氏の後任としてセードルフ監督を望んだのは、ベルルスコーニ名誉会長だった。彼が、ガッリアーニ氏の同意を受けてアッレグリ氏を解任したのだ。ガッリアーニ氏はセードルフ監督と良い関係にはなかった。

だがこれから、ミランは契約解消の可能性など、セードルフ監督と“離婚”の方法を決めていかなければいけない。

インザーギ監督については、再び経験のない指揮官をダメにしてしまう恐れから慎重論があった。ベルルスコーニ名誉会長が欧州での選挙が終わるのを待っていたこともある。実際、25日の夜にはすぐにガッリアーニ代表取締役と会っていた。

それから24時間、“サミット”のメンバーにはインザーギ監督も加わった。契約について話すため、そしてもちろん、新たなミランをいかにつくるかを話し合うためだ。あとは、正式発表を待つのみである。