本田圭佑、W杯へ「何も心配していない」
前半17分までに4-0。1点目と4点目は相手GKのミスとは言え、日本は早々に大量得点を挙げ、試合を決めた。
ところがそこから一気にスローダウン。次第に攻め込まれるようになり、ついには39分に内田篤人と今野泰幸を欠いた右サイドからカットインされて失点する。選手を入れ替えた後半はさらに流れが悪くなり、80分、ゴール前のポジション争いに敗れて2失点目。後半のチャンスは清武弘嗣の左ポストをかすめるシュートと、本田圭佑のFKのみという寂しい内容で、勝ったとはいえ大きな課題が残った試合となった。
これで仮登録メンバー発表まで残り1試合。内田や長谷部誠が負傷のためこの試合を欠場し、主力の本田や香川真司がクラブでのプレーで苦しんでいる現状で、ワールドカップは大丈夫なのか。
選手たちの口から出てきたのは、意外すぎるほど前向きな言葉だった。失点した試合ではきちんと課題を口にする川島永嗣も、最初によかった部分を振り返った。
「厳しい日程の中で、前の試合からも間隔が空いていて、でもやらなければならないという気持ちがあったから、いい試合の入り方ができたと思います。試合の前も、『(去年11月の)オランダ戦・ベルギー戦から何か積み上げよう』『時間がないけれど、内容と結果を出そう』と会話をしていました。ですが、パフォーマンスとコンディションを合わせて考えるといい部分も出たと思いますし、課題もありました。4点取った後は前に焦りすぎました」
では、一番の課題はどんなものが出たのか。
「試合を自分たちでコントロールしなければいけません。強豪相手に1点を自分たちが取った後は、自分たちで試合を落ち着かせなければいけない。そういう部分を詰めていかなければならないと思います」
「でも今日はいつも出られない選手が出場しても、いい形ができたというのは成果でした」
「勝てたことには満足していますし、この日程でみんなの意識は高かったと思います。ただ、個人的には試合に満足していません。みんな自分のクラブに戻って課題に取り組むと思います」
報道陣の前を無口で通り過ぎることもある本田だが、この日はしっかりと口を開いた。日本の報道陣対応が終わると、海外メディアのところにも足を止め、厳しい質問にもきちんと答えていった。
「スコア(ゴール)したかった。でもそれはOK。前半はよかったと思う。4点を取った後、少しスローダウンした。私たちはもっと進歩しなければならない。だから満足はしていない。チームに戻って何をしなければならないか考えなければいけない――つまり個人のトレーニングなどを」
「4点を取った後に安心してしまって2点を失ったけれど、これもサッカーの難しいポイントで、よくあることだから、注意してもっとスマートにプレーしなければならなかった」
「今日の試合はワールドカップでいえばギリシャ戦と似ているのかもしれない。2失点目はギリシャ戦で起きてもおかしくない状況だった。この種類の相手に対してはもっと注意して、もっと自分たちが進歩しなければならない」
「前回のワールドカップで日本代表のたくさんの選手がプレーした。そのことが自信になっていると思う。だからブラジルに行ったらすぐそこで調整できる自信がある。だから何も心配していない」
――ところでACミランでのプレーは楽しめている?
「もちろん!」
課題は大きかったものの、選手たちが下を向いていないのは、日常の環境が自分を進歩させているとわかっているからなのだろう。
ともかく昨年11月以来の日本代表戦を4-2で勝利することができた。まだ動きはギクシャクしていたが、再起動は成功したと考えてもいいだろう。
【取材・文/日本蹴球合同会社 森雅史】
ところがそこから一気にスローダウン。次第に攻め込まれるようになり、ついには39分に内田篤人と今野泰幸を欠いた右サイドからカットインされて失点する。選手を入れ替えた後半はさらに流れが悪くなり、80分、ゴール前のポジション争いに敗れて2失点目。後半のチャンスは清武弘嗣の左ポストをかすめるシュートと、本田圭佑のFKのみという寂しい内容で、勝ったとはいえ大きな課題が残った試合となった。
選手たちの口から出てきたのは、意外すぎるほど前向きな言葉だった。失点した試合ではきちんと課題を口にする川島永嗣も、最初によかった部分を振り返った。
「厳しい日程の中で、前の試合からも間隔が空いていて、でもやらなければならないという気持ちがあったから、いい試合の入り方ができたと思います。試合の前も、『(去年11月の)オランダ戦・ベルギー戦から何か積み上げよう』『時間がないけれど、内容と結果を出そう』と会話をしていました。ですが、パフォーマンスとコンディションを合わせて考えるといい部分も出たと思いますし、課題もありました。4点取った後は前に焦りすぎました」
では、一番の課題はどんなものが出たのか。
「試合を自分たちでコントロールしなければいけません。強豪相手に1点を自分たちが取った後は、自分たちで試合を落ち着かせなければいけない。そういう部分を詰めていかなければならないと思います」
「でも今日はいつも出られない選手が出場しても、いい形ができたというのは成果でした」
「勝てたことには満足していますし、この日程でみんなの意識は高かったと思います。ただ、個人的には試合に満足していません。みんな自分のクラブに戻って課題に取り組むと思います」
報道陣の前を無口で通り過ぎることもある本田だが、この日はしっかりと口を開いた。日本の報道陣対応が終わると、海外メディアのところにも足を止め、厳しい質問にもきちんと答えていった。
「スコア(ゴール)したかった。でもそれはOK。前半はよかったと思う。4点を取った後、少しスローダウンした。私たちはもっと進歩しなければならない。だから満足はしていない。チームに戻って何をしなければならないか考えなければいけない――つまり個人のトレーニングなどを」
「4点を取った後に安心してしまって2点を失ったけれど、これもサッカーの難しいポイントで、よくあることだから、注意してもっとスマートにプレーしなければならなかった」
「今日の試合はワールドカップでいえばギリシャ戦と似ているのかもしれない。2失点目はギリシャ戦で起きてもおかしくない状況だった。この種類の相手に対してはもっと注意して、もっと自分たちが進歩しなければならない」
「前回のワールドカップで日本代表のたくさんの選手がプレーした。そのことが自信になっていると思う。だからブラジルに行ったらすぐそこで調整できる自信がある。だから何も心配していない」
――ところでACミランでのプレーは楽しめている?
「もちろん!」
課題は大きかったものの、選手たちが下を向いていないのは、日常の環境が自分を進歩させているとわかっているからなのだろう。
ともかく昨年11月以来の日本代表戦を4-2で勝利することができた。まだ動きはギクシャクしていたが、再起動は成功したと考えてもいいだろう。
【取材・文/日本蹴球合同会社 森雅史】