自分の意見をやんわり伝えることが出来る4つの話法「イエス・バット」「イエス・アンド」
人間同士のコミュニケーションとは、意見の交換と相互理解が基本です。ときには意見が対立して口論になることがありますが、話し方次第では、自分の意見を相手にすんなり受け入れてもらう方法もあります。そこで、心理学を応用した話法の代表的なものをいくつか紹介しましょう。
■イエス・バット話法
相手の意見を否定する場合に、即座に「それは間違っていると思います」などと応酬すると角が立ってしまい、以後のコミュニケーションが成り立たなくなります。このような場合には「そうですね」と一度相手の意見を受け入れましょう。
そして「でも、私の考えでは……」と続けることによって、相手の反発感をかなりやわらげる効果があるのです。これを「イエス・バット話法」といいます。
■イエス・アンド話法
「イエス・バット話法」をさらにやわらげた話し方に「イエス・アンド話法」があります。これは、相手の意見に同意したあと、不定ではなく建設的な提案をするという話法です。「それはいい考えですね。それと私の考える方法を組み合わせると、もっと良くなりますよ」という話し方です。
相手意見を尊重し、なおかつ自分の考えも認めさせるという高度な会話テクニックです。
■イエス・イフ法
商談の際に用いられている話法に「イエス・イフ法」というテクニックがあります。これは、相手の要望を一度受け入れた上で、こちら側からの条件を提示するという会話術です。例えば、商談相手に「経理部に新しいパソコンが必要なのですが、1台10万円で納入してもらえませんか」と要望されたとき「結構です。
それでは定価5万円の最新ソフトを付ければプラス3万円にできますがいかがでしょうか?」という具合です。
■質問法
商談では、クロージングのタイミングが重要なポイントです。クロージングまでスムーズに会話を運ぶために有効な方法が「質問法」です。相手が自分の意にそぐわない提案をしたときにも有効な会話テクニックです。「この商品は○○円で納入したいのですが」と言われたら、「そうですか、ところで、この前の型はもう製造してないのですか?」「いや、まだ在庫はあります」「それでは新型を1台購入するのでもう1台は旧型を割引きしていただくことはできますか?」という会話の流れです。