特別な機器を使わずにスマートフォンのタッチスクリーンの性能を調べるには?ということで、モトローラ社の研究グループであるMoto Labsが各種スマートフォンのお絵かきアプリ上に直線を引き、その性能の違いを確かめています。実験ではゆっくり線を引いた時にまっすぐ線が引けるタッチスクリーンが性能のよいものであり、性能の低いものは線がジグザグになってしまうという結果がでました。

DIY Touchscreen Analysis on Vimeo


タッチスクリーンの性能の違いを確かめるため、iPhone、HTC Droid Eris、Motorola Droidの3つのスマートフォンで実験を行います。


まずはiPhoneから。お絵かきアプリを起動し、画面を斜めに横切る形で線を引いていきます。


線を引くときはゆっくりと。


速く線を引いてしまうと……


画面上の点と点が直線で結ばれ、性能に関わらずまっすぐ線が引けてしまい、正しい結果が出ない可能性があります。


そして反対方向にも線をクロスさせるように引いていきます。iPhoneは、画面の下の方で線を書く時に少し歪みが出てしまいましたが、それ以外の場所ではなめらかに直線を引くことが可能でした。


続いてHTC Droid Eris。


iPhoneと同様にゆっくりと線を斜めに引いていきます。


少し線に歪みがあり、波打っている様子。


反対方向に線を引くと歪みがさらによくわかります。


最後はMotorola Droid。


iPhoneと同様に直線を引いているはずなのに、線がグニャグニャと波打っています。


反対方向に線を引くともはや直線には見えません。


ということで、3つのスマートフォンを使ったタッチスクリーンの性能テストでしたが、結果は以下の通り。左端のiPhoneはもっとも線がまっすぐに引け、最下位となったのはMotorola Droid。3つを並べると性能の違いがよくわかります。


Motorola Droidのように線がジグザグして見える理由としてはセンサーのサイズが大きすぎる、タッチのサンプリング・レートが低すぎる、ジェスチャーをイメージに変換するアルゴリズムが忠実に表示できない、という理由が考えられます


これは2010年に行われた実験ですが、研究者によればiPhoneのタッチセンサーの感度がいい理由の1つとして、タッチスクリーンのセンサーに使われている検出線に12ボルトの電源を用いていることが挙げられるそうです。Apple社以外の大半のコンポーネント・メーカーは3〜5ボルトの電源を使用しているのですが、駆動電圧が高いと、検出の正確性の向上に繋がってタッチ体験はよいものになるとMoto Labsの研究者は説明します。




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