そうなると動かせるのは、変動固定費の方になります。

通信費、車両費、レジャー費、被服費はいずれも現状維持ができれば大丈夫です。

ただ通信費は、これ以上増やさないために、利用内容を確認してみましょう。

携帯電話などは、使い方に合ったプランを選ぶことで、余分なサービス料を削減することができます。

また通信会社のサービス内容も頻繁に変わるため、常に気にかけておくようことも大切です。

光熱費は、家で子育てをする時間が長くなることを考えると、若干上がることも想定し世帯収入365,000円の4〜5%の15,800円くらいを目標とします。

一方の『現金管理』は、お金を項目ごとに袋分けし、そこから出して使っていきます。

食費、小遣い、雑費、交際費などがこれにあたります。

高くついてしまっているのではと気にされている食費については、収入の13%以内の47,450円に抑えます。

1日に使える額を1,581円と決め、予算内でのやりくりを続けることにより使い方の習慣ができていきます。

また、食材を使い切ることもムダを省くために大事です。

食材をまとめ買いする場合は、冷凍しやすいもの、傷みにくい食材を選ぶこと。

保存がきかない食材は使い切れるサイズ、量を買うなどの買い方の知恵も役立ちます。

交際費は、その時々により冠婚葬祭が重なる場面では節約は難しいかもしれません。

ただ、通常月は手取り収入の5%内など予算を定めておくとよいでしょう。

この他、雑費を2〜3%に、お小遣いを8%を目安に調整することができれば、利夫さんの収入内で貯蓄型保険以外に31,000円の貯金もできる格好になります。

ただ、31,000円を確実に貯蓄へ回すために、10万円の給与天引きで貯蓄している分と同様に、先取りしてしまいます。

手が付けにくいネット定期口座、あるいは証券口座などへ予め振り向けてしまいます。

将来、マイホームを持つ願いやお子さん達の教育費のために、必要なお金も備えていきたいですね。

教育費は、幼稚園から大学まで公立か私立かにより大きく金額は分かれます。

仮に、幼(私立)・小中高(公立)・大学(私立文系)の場合で約1,040万円かかります。

20年後に2,000万円貯めたい場合、年利3%で運用するとして毎年約74万円(毎月6万円)ずつ積み立てることになります。

ただ、教育費は一度にこの金額が必要になるわけではないので、現在加入されているような学資保険と併用して準備することも有効な手段です。

今後、社会保険料の引き上げによる手取り収入の影響が懸念され、ライフスタイルや年収の違いを問わず、どの家計でも手取り収入が減少するとも言われています。

そのような将来の変化にも備えて、お子さんがある程度成長した段階で、敦子さんが仕事に復帰できるよう心積もりをされていかれることも大切かと思われます。

どのような環境にも柔軟に対応できるよう、やりくり上手で、いざとなれば収入をサポートできる体制は強みになります。